悪い癖

私は、嫌だなと思っても断れないという悪い癖があります。


友だちから何かに誘われて、やりたくないと思っても断れないくらいです。


「自分の思いとは裏腹に」でも書きましたが、もし断ったら相手が嫌な気持ちになるんじゃないか、せっかく言ってくれたのに…と深いところまで考えるからです。


今まで何度も断れずに嫌な思いやつらくなることがあったのに、どうしても直すできません。


そして、この悪い癖が出てしまったのです。


それは診察室から待合室に向かって歩き出したその時でした。


心理検査を受けたくない、嫌だ。そう思えば思うほど、涙が出てきたのです。あくびをしたと誤魔化したくてもできないくらいに。


泣くな、駄目だ…そう自分に言い聞かせても止まることはありませんでした。


そして、他の患者さんがいるのにも関わらず、人前で泣いてしまったのです。


恥ずかしい気持ちとこんなことで泣いてしまうみじめな自分がすごく嫌で仕方ありませんでした。


そして、また左手が痺れてきて動かすのが難しくなっていき、痺れている感覚が全身にまで回ってきたような気がしました。


なかなか予約を取るのが難しくてこんは早くに予約取れて良かったですね。

とフリースクールの先生が言っていたのを思い出して、余計にせっかく来れたのに無駄な時間にしてしまったのではないかと、自分に対する怒りがひどくなっていきました。


母も戸惑っているし、母から話を聞いて来てくれたカウンセラーの方から心理検査は受けなくてもいいよと言われても落ち着くのに時間がかかりました。


自分の悪い癖がここまで影響を与えるとは自分でも思っていませんでした。


診察室を出たらあとは会計をして帰るだけなのに、もう少し耐えることができればその場をしのげたのではと家に帰ってから後悔しました。


そして、私が心理検査を素直に受ける人だったら、苦しい思いをしないで帰宅できたんじゃないか。

心理検査を受けて、今後どうしていくかを話し合ったのかな…なんて思うと、今日病院に来た意味はあったのか、そもそも学校に行ってればこんな目に合わなくて済んだのにと、過ぎた過去の自分を恨みました。






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