第1159話 外された期待と、その先の言葉
「魔法が使えない以上は持って生まれた保有する魔力で劣る『
ソフィは先程ミスズが口にしていた事を理解し、再び彼女と同じ言葉を告げるとミスズも同意を示すようにコクリと頷いていた。
「付け加えるとするならば前時代までの『
「成程『相殺』が現実的ではないという事はよく理解が出来た。ではお主が言っていた目に頼らない『
ソフィ達の世界の『
『
「その言葉通りの意味となりますね。 『
「いや、それは、そうかも知れぬが……」
確かにミスズが告げた言葉の通りに行動をする上では、これ程単純明快な話は無いがソフィはミスズの言葉に少しばかり落胆するのだった。
彼女ほどの者が自信を溢れさせるような言葉の言い回しを行っていた事を踏まえて、更にはソフィの出した結論に対してもソフィ自身が納得させられたくらいであった為『
先程まで反論を述べていた時と違い、精彩を欠くような様子をソフィが見せた事でミスズは眼鏡をくいっとあげながら、薄く笑みを浮かべ始めた。
「ふふ、私の言葉は
「むっ……、そうだな。確かにお主の言う通り『
自分よりも遥か格下な相手であれば視線を外しながら戦う事も可能かもしれないが、同等の強さもしくは格上と戦う場において視線を向けずに戦える筈がない。
ミスズの出した答えとは、あくまで限定された場面での話であった為に、ソフィが期待していた言葉通りの結果とは行かなかったのであった。
ようやく自分の思い通りの言葉をソフィから引き出せたミスズは大きく頷きながら、どうやら用意していたのであろう、その先の続きの言葉を紡ぎ始めるのだった。
「それが確実に行えるとしたらどうですか?」
「ほう?」
ミスズの言葉に落胆を見せていたソフィだったが、その続きがありそうなミスズに再びその目の奥に淡い期待を宿した光を灯らせるソフィであった。
「対策を講じられなかった過去に於いてこの『
確かに相手が『
しかしそのいつ使うか分かるという事が最優先事項であり、そんな事が誰でも毎回分かるのであれば『
この世界の『
つまりそれはミスズの言う対策が確実性ではない、という事を表しているのと同義である。そう考えるソフィは静かにこのミスズの言う、発動のタイミングが使い物になるのかどうか、それを確かめて見たいと静かに思い始めるのであった。
……
……
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