第1098話 新たな術式の疑い
『
そうしたいところは山々ではあったが、目の前に居る『
戦力値や魔力値を正確に測る事が出来ないコウゾウであっても、この妖魔がランク『3』や『4』ではない事だけは瞬時に理解出来た。
そもそも退魔士ではなくその上の『
ここぞという時に使役する場において、
屯所の中であれば彼ら『
こうなってしまった以上、捕らえた『
コウゾウは自分が出来る範囲で出来る行動をとる事を意識しながら、厭味な笑みを浮かべる妖魔召士達を、キネツグ達の元へと案内するのだった。
…………
「お、お前達……」
コウゾウが屯所の中へと足を踏み入れると、多くの部下達が意識を失わされて倒れ伏していた。どうやらある程度の手加減はされたようで、コウゾウが駆け寄って脈を確認すると確認した者は全員生きている様子であった。
「コウゾウ殿、心配せずとも我らは誰も殺めてはおらんよ。そもそもこの屯所内では『捉術』は使えぬ。この者達も『魔瞳』を用いて彼らを抵抗出来なくした後に、意識を遮断させていったに過ぎぬ」
天狗の妖魔を使役した『
「……」
ジンゼンの説明にも沸々と怒りがわきあがるが、必死に堪えるコウゾウだった。ジンゼンとコウゾウのやり取りを横目に、ヒュウガは屯所内に入った時から話に聞いていた『結界』の有無を確かめるために『
(成程……。確かにこれは『
次に『捉術』に『魔力』を回そうと、更に目を青く輝かせるがどうやら本当に『
(対象が自分であろうと、自分以外の者に使おうとしてみても『魔力』そのものが反応を示しませんねぇ、しかし『捉術』の発動自体はしている感覚はあります。それに魔力を伴って発動はしているようですが、その体感から効力が発揮しているようには見えない。これは『魔力』だけが減っているような感覚でしょうか……)
これでは確かに彼の側近の『
(本当に不可解ですねぇ……。これはゲンロクが編み出したような新たな術式が使われて、発動されている結界なのかもしれませんねぇ)
実際は『レパート』の世界の大魔王『フルーフ』が編み出した『魔法』を『アレルバレル』の世界の『
(※この時ヒュウガが色々と魔力を使って試した内容が『
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