第1092話 感じた違和感
旅籠町の『
「隊長、流石に遅すぎるよな……?」
「ああ、おれもちょうどそう思っていたんだ。隊長の事だから心配は無いと思うが、あと少し待ってみて戻って来ないようなら俺が探して来るよ」
『
「その必要はないですよ。私も丁度仕事が終わったところですから、私が様子を見てきますので貴方達は普段通りにしていて下さい」
「そうですか? 分かりました。すみませんが宜しくお願いします」
にこりと笑みを浮かべながら、シグレが部下達にそう告げると、彼らも素直に頷いて隊長の事はシグレ副隊長に任せる事にするのだった。
シグレは部下達に普段通りの仕事をしておくように告げた後、壁に掛けている上着を手に取ると外に出る為に羽織り始めた。そしてシグレはそのまま外に出ようと玄関口まで歩いて行き、ちょうど戸に手を掛けようとした瞬間に外側から大きく戸が開けられるのだった。
「え?」
目の前で突然に戸が開いた事に驚くシグレだったが、そこに赤い狩衣を着た数名の男たちの姿を見ると、直ぐにシグレはその場から後ろへと跳躍して距離をとった。
突然の大きな物音に何事かとばかりに、他の『
そしてその場に集まった者達は赤い狩衣を着ている男たち見て、彼らが『
「お前達が『キネツグ』と『チアキ』を捕らえた『
突然入って来た妖魔召士の男たちは、シグレ達に有無を言わさずに捕らえられているキネツグ達の元へ案内しろと告げて来るのだった。
「その狩衣を見るに貴方がたは『
最初こそ驚いた様子を見せていたシグレだったが、直ぐにコウゾウの留守を預かる副隊長として、突然の来訪者の対応を始めるのであった。
「馬鹿め! そのお主らの隊長とやらは、
その言葉にシグレは目を丸くして驚いたが、次の瞬間これまでとは別人のような形相に変えたかと思うと、シグレは腰鞘から刀を抜いて目の前の『
「はっ、馬鹿めが! お主ら『
玄関口に居た『
そして先程まで喋っていた『
更には他の『
「貴方達が何故このような真似をなさっているのか分かりませんが、我らが隊長に手を掛けたというのであれば、当然黙っているわけにもいきません!』
シグレはそう告げた後に刀を水平に構えて真っすぐに先頭に居る男に向けた。
「貴方がたから手を出そうとしたのですから、その身を拘束させて頂きますよ!」
そしてシグレは思いきり地を蹴ると同時、先頭に居る『
「ハッ! 『
そうは言うが先頭に居た『
「お、お前達! なにをしておる、早くあの女を止めるのだ!!」
「わ、分かっているが『
「なっ……!? く、くそっ……!!」
仲間内で声を荒げていた『
「ハァァッ!」
一太刀目を躱されたシグレだったが、お構いなしに次から次へと切り返していく、
「くっ、こ、この……!!」
『
だが、それは『
何とか必死に身を躱す事が出来ているが、いずれはやられると理解しながらもシグレに狙われている『
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