現-8. 現世界23日目 両親と
今日は平日なんだが、両親にも話をして学校は休むことにした。学校には両親から説明してもらう。平日なので制服で移動するのはまずいと思い、ジャケットなどを着ていくことにした。伊達眼鏡も外して若干見た目も変えておく。
今日の待ち合わせは朝の10時だ。時間に遅れないように早めに移動してから10時ちょっと前にマンションへ。案内されて部屋へ向かいうと、ジェンがドアで出迎えてくれた。
部屋に案内されて中に入るとかなり大柄な男性とジェンに似た感じの女性が座っていた。とりあえず英語で挨拶をすることにした。
『おはようございます。大岡純一郎と言います。』
『おはよう。まあ座りたまえ。』
ソファーの向かい合わせに座ると、ジェンが横に座ってきた。目の前にお茶が出されたところで話始めた。
『あらためて、私はドビット・クーコ、隣が妻のキャロラインだ。』
『よろしくね。』
『さっそく本題に入らせてもらうが、君はジェニファーと結婚したいと言うことでいいのかな?』
『はい。』
『君はまだ高校生だ。人生経験もまだ少ないと思う。ジェニファーのことをどこまで理解しているかはわからないが、結婚して幸せになると言い切る覚悟はできているのかな?』
『はい。彼女のことはおそらく誰よりも理解していると思っています。そして自分のことを誰よりも理解してくれているのがジェニファーです。彼女以外には付き合う相手は考えられません。どんなことがあろうと必ず彼女を守り切って見せます。』
『どんなことがあろうとか・・・。』
あたりにいやな視線を感じる。
『どういうつもりかわかりませんが、こちらも手加減はしなくていいと言うことでいいですかね?8人もいると正直なところ手加減はできませんよ。』
両親の後ろに控えている二人のボディーガードのような人に視線を送り威圧する。申し訳ないけど、威圧できた時点で勝負はついているよ。
『う・・・あ・・・』
いくら鍛えていると言ってもスキルとしてある威圧に対してはよっぽどじゃなければ対抗はできないと思うよ。
ボディーガードの二人はかなりの汗をかき始めた。他に隠れている6人の動向も注意しながら威圧を強めていく。
『はい、そこまで!
お父さんもいい加減にして!イチにそんなことをしても無駄よ。』
二人の護衛は威圧を解除したところでヘタリ込んでいた。
その前にいた父も少し威圧の影響を受けていたようだ。
『ジェニファー・・・父さんは心配なんだよ。』
ジェンは大丈夫と言っていたが、やっぱり両親としてはよくわからない日本人に娘を預けるというのはかなり心配しているようだ。
『はい、あなたももう十分でしょ?ジェニファーのことをもっと信用してあげなさい。変な人にひっかからないようにちゃんと育ててきたでしょ?特に今年になってからのジェニファーは目を見張るものがあったじゃない。
ジュンイチさん、ごめんなさいね。財産目当てに娘に近寄ってくる人間も多かったからちょっと過敏になっているのよ。』
『そういえば、ジェンの家は金持ちって言っていたね。まあこんなマンションに住んでいるくらいだからなあ。』
『君はうちの家のことは知らなかったのか?これでも世界で有数の財閥なんだが・・・。』
『すみません。ジェン本人のことしか見ていなかったのでまだ家族のことくらいしか聞いていませんでした。』
『だから、イチは財産目当てとかじゃないって言っていたでしょ。私自身を見てくれているの。それにそんなことをしなくても十分な資産を持っているからね。』
結局この後、ジェンの家のことを聞いてちょっと驚いてしまった。金持ちだと思っていたけど、そこまでとは・・・。アメリカの富豪恐るべしだな。
最終的には自分たちのことを認めてくれたんだが、結婚については高校卒業を待ってからと言うことになる。
話がひと段落したところで一緒に食事をすることになったんだが、ジェンが用意してくれた食事となった。朝から張り切って作っていたらしい。
食事をしながらいろいろと自分たちのことや家族のことなどの話をして、食事の後は今後のことについて話をした。
今考えている商売についても協力してくれることとなり、ほっとしている。とりあえずこちらでの経済基盤はなんとかなるかな?まあ持っているアクセサリー類とか貴金属とかだけでも十分な価値はあるんだけどね。
話が一段落したところでうちの家に向かうこととなり、一緒の車に乗って行くことになった。
玲奈は学校だったが両親は家にいたので今回のことを話す。両親も結婚のことは納得していたが、本当にいいのかだけ確認していた。
ジェンの実家が金持ちと言うことは薄々わかっていたようなんだが、予想通りあまり気にしていなかったらしい。ジェンの両親もちょっと驚いていたのでやっぱりうちの両親も普通じゃないのかもしれない。
~あとがき~
これで第一部を完結とさせていただきます。え~~~、という意見もあるかもしれませんが、自分の力量だとこれが精一杯でした。
最初にあった設定から大筋は変わっていないのですが、出会いや各イベントなどについてはかなり変更になっています。まあ元々がかなり雑な設定集だったので原案と言っていいのか微妙な感じでしたけどね。
恋愛要素は当初からの設定通りという感じです。ハーレム要素は元々考えていませんでしたので、こういう風になりました。
小説の書き方もよくわからないまま書き始め、勢いのまま書いた感じです。おかしなところは多々あるかと思いますが、ここまで読んで下さってありがとうございます。
前の文章を見直すといろいろと設定がおかしなところもあったため、第2部を始める前に若干修正を行っています。大筋は変わりませんが、改編の要約は近況報告にアップしていますのでご参照下さい。(2020年 09月26日分)
このあと情報集と登場人物紹介をアップして第一部を完了といたします。
第2部の開始は1週間後くらいからと思っています。今のところ従来の火木土でのアップとなるかと思います。いまのところ第2部で完結する予定です。
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