登場人物


黒野カゲヒコ(怪盗シャドウ)


 元・勇者パーティの賢者。現・怪盗。

 とある事情から魔国産のオーバーアイテムを優先的に狙っている大泥棒。たとえワナを仕掛けられていたとしても、スリルを求めてあえて飛び込む。それが怪盗の流儀。


 今、最も恐ろしいものは「マティルダ・マルストフォイ」。

 ローウィの屋敷で追い掛け回されたのがわりとトラウマになっている。二つ並んだ山を見るたびになぜかマティルダの顔が頭に浮かぶ。

 彼女に追い回されて、日本にいた頃に見た映画『シャイ〇ング』のことを思い出した。あの恐怖は二度とごめん。






サーナ


 カゲヒコ行きつけの食堂のウェイトレス。その正体は闇ギルドのエージェント。

 ローウィ・サンダロンについてカゲヒコに忠告するが、いま一つ真面目に聞いてもらえずに心配していた。

 その後、食堂の新たな常連となったマティルダの扱いに苦慮することになる。


 今、最も恐ろしいものは「夏」。

 子供のころから暑さには弱い。夏の初めから終わりまでで体重が3キロは減ってしまう。おまけに、痩せるときはなぜか胸から先に肉が減っていく。

 太ったときにはお腹から肉がついていくのに、なぜ胸から痩せていくのだろうか? もはや何かの呪いとしか思えない。本気で神殿で厄払いを受けることを検討中。






マティルダ・マルストフォイ


 スレイヤー王国の女騎士。怪盗シャドウ対策部隊の隊長。

 怪盗シャドウを捕まえるためになら何でもする覚悟。だったのだが、この展開は予想外。ローウィ・サンダロンに色々と身体をいじられた挙句に、全裸マントで屋外に放置された。

 最近、巷では自分はおっぱい神と崇められていることを知った。裸マントで王都を走り回った時には、大勢の男女が跪いて祈りをささげたという。


 今、最も恐ろしいものは「人の視線」。

 みんなが自分を見て、自分の噂をしている気がする。しばらくは人の多い店にも入れない。全然、人が入っていない食堂を見つけて通い詰めるようになったのだが、なぜか常連の男性客に見覚えがある。

 あの男とはいったい、どこで会ったのだろうか?






ローウィ・サンダロン


 スレイヤー王国の宮廷魔術師。特にマジックアイテムの開発に関しては権威とも呼べるすごい魔法使い。

 かなりのマッドサイエンティストで、自分の研究のためならば人権を踏みにじることもためらわない危険人物。スレイヤー王国の王太子がパトロン。エッチな衣装をデザインして、それで金をもらっていた。ひょっとしたら服飾デザイナーの才能もあったのかもしれない。

 怪盗シャドウの新たな宿敵の一人としてマークされたものの、全く関係のないところで見知らぬ人物によって殺害された。


 今、最も恐ろしいものは「老い」。

 年を取るごとに頭がボー、として、忘れっぽくなっている。

 このままでは研究が続けられなくなると怯えていたが、殺害されたことでもう怯えなくてもよくなった。

 やったね! ハッピーエンドだ!


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