第6話 めまぐるしく

その中でも上手く時代の波というものに乗れている人たちがいることもまた事実。

友人もプライベートの垣根を超えてみずからの様々なことを発信している。瞬間的な感情を留めておくために、言の葉をスパイスとして添えるのだ。


私は今のところ時代の産物である《SNS》を利用し、何かしらを発信するという事は全くやっていないが、多くの人と交流できるというのは大きな強みだとも感じている。


有難いことに、友人から何度も「便利だからやらないか」と誘いの言葉をもらうこともあった。

何度か挑戦してみたが、使い方を理解する事が困難だったため途中で挫折した過去がある。

使いこなしている友人・知人を心から尊敬している。


−だが私の場合、それとは別にどうにも気が乗らない理由があるのだ。


自分を見たこともない、話したこともない不特定多数の他人ひとに向けてみせるというのがまだ怖いのだ。

卑猥な見方かもしれないが見ぐるみ剥がされて裸を見られているような気分になるからだ。


「目は口ほどに物を言う」とはよく言ったもので、ベタな話だが、実際に目を見て話すからこそ理解できることもあるのではないだろうか。

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