第22話 翔と綾
「や、どうも~。お邪魔しま~す。」
「お邪魔します。」
「何しに来たんだよ。てか、なぜ僕の家に来た?遊ぶなら駅で待ち合わせしても良かったでしょ?」
「いや~それがさぁ、休日で思いのほか人混みが凄かったからさぁ。それに最近、隼人の家に遊びに行ってないなぁ~と思って?広いしゆっくりできるじゃん?」
それに続いて綾も、
「そうだね。私も、数回しか来てないけど…。遊びながらゆっくりできるならいいかな?と思ってね?いきなり来てごめんね?」
「まぁ、特に予定があったわけじゃないけど。でも、今日はもともとゆっくりする予定だったから、少し早くお開きにしてもらいたいかな?」
「もちろん、大丈夫。そんなに、長居はしないから。少しだけおしゃべりしてゆっくりしたら帰るからよ。だからその間だけ、隼人頼むわ。」
「それならいいけど。」
「てかさ、それに隼人の家、良い匂いがするな?。これはカレーか?。隼人って料理できたっけ?」
突如、翔が確信をついてきたことにビクビクする僕。
でも、白崎さんがいることは誰にも言っていないし、気づかれはしないだろ。
普通の対応をしておけば何も問題ないな。
「それは…隣の家の人が作りすぎたからって、お裾分けして頂いたんだ。昨日の夜の晩御飯で食べたんだけどね?」
「…ふぅ~ん…そうなんだ…。」
「ねぇ、隼人くん。ついて早々申し訳ないんだけど、お手洗いお借りしてもいい?」
「あぁ、構わないよ?場所はわかるよね?」
「うん。大丈夫。隼人くんの部屋の隣だよね?おかりします。」
お手洗いを済ませた、綾はトイレから出てきて、みんながいるリビングに戻ろうとした。
しかし、隼人の部屋の中から何か物音がすることに気づいた。
綾は泥棒だったらまずいと思い、人の部屋だが気にせずにドアを開けた。
綾は隼人の部屋にいた白崎さんと対面する形であった。
「!?!?」
理解できなくなった綾はとても大きな声で、
「えっ、えぇぇぇ~~~~!」と叫んだ。
その声に伴い、翔が駆け足でリビングから綾のところまで駆け寄った。
そして、翔もまた隼人の部屋を見て声は出さないがびっくりした表情をしたのだった。
「なぁ、隼人。なぜここにうち等の高校で学年一の美少女と呼ばれている白崎さんが隼人の部屋にいるんだ?説明してもらえないか?」
「えっ、え~とですね…。これには深い事情がありまして…。」
「綾も俺も驚いたんだ。こればかりは説明してもらうぞ?」と普通のチャラチャラした感じではなく、真面目なトーンで説明を求められる。
「あぁ…。わかった。とりあえず、みんなリビングに戻ろうか?飲み物入れれるから飲みながら話そう。白崎さんも来て!」
「わかりました。」
みんなで、その場を後にした。
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