天使に願いを03

私『望む通りの夢を見れるようにしてくれ!』


天使『その願い、きっと叶いましょう』


 天使は、微笑みをたたえ、その姿を消した。


 こうして、私は夢ーーー大望を抱くことができるようになった。

 現実で、夢に向かって邁進する!

 脇目もふらずに、がむしゃらに。


 ーーーしかし。


私『また、失敗してしまった』


 こうなりたいという夢は幾らでも抱けるものの、実現させる能力は持ち合わせていなかったのだ。


 叶わない夢に向かって、進み続ける私は、回し車の中で走り続けるハムスターのようなものだ。


 けれど、後悔はしていない。


 だって、夢に向かって進み続ける毎日は、とても充実していて、幸せに満ちているのだから。

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