第14話 人気投票
今日は昼から昨日の屋台でどれが1番人気だったかの発表があり、エイナさんとキリカがずっとソワソワしている。
「2人ともずっとソワソワしてるけどそんなに楽しみなのかい?」
「はい!もう楽しみすぎて寝れませんでした!」
キリカは修学旅行前の学生かよっと思ったがつっこんでも誰も分からないのでやめておいた。
「確か昼からだったよね発表?3人で行ってきらどうだい?受付には僕がいるからさ」
「「え!いいんですか!」」
「うん、いいよー」
「「ありがとうございます!」」
元気だなー、2人とも。俺なんかもう腕が筋肉痛で上がらないよ…あとしれっと俺も入ってるんだが。
「ならできるだけ仕事を終わらせてきますね!頑張ってきます!」
まぁ俺も頑張るか…昨日は休んだし。そう思いながら作業室に向かう。
いつも通りポーションを作っているとだいたい10回に1回のペースで(中)のポーションが作れるようになった。まだまだ(中)を作るのは安定しないが前と比べると成長した方だろう。
ポーションを作っているとトントンと扉が叩かれた。
「入りますよ~」
扉の外からキリカの声が聞こえる。
俺はいいぞーと返事をすると作業室に入ってきた。
「もうすぐ発表が始まるので呼びに来ました!」
あぁ、もうそんな時間か…
「わかった、今行くよ」
俺とキリカとエイナさんはセントさんに行ってきますと言い発表がある大通りに向かった。
大通りには既にたくさんの人が集まっていた。
「それでは!これから人気投票の結果発表をはじめます!皆さん心の準備はいいですかー!」
男性の大きな声が大通りに響く。
「なんと!今回1番人気だったところには賞金が出ます!その額は大金貨5枚!」
すると大通りにいる人たちは「うぉーー!!」と雄叫びをあげる。
「それでは第3位からの発表です!第3位は……………肉の丸焼き亭です!おめでとうございます!」
人混みの中からよっしゃー!という叫び声が聞こえる
ちょうど発表が始まったな、間に合ってよかった。
「続いて第2位の発表です!第2位は………アリエッタ一家です!家族での参戦で2位!これは凄いことですよ!」
大通りのあちこちから歓声が上がる。隣ではエイナさんとキリカが両手を合わせて祈り始めている。そんなに1位になりたいもんかね…
俺にはわからん。
「それでは第1位の発表です!なんと!2位との投票者数の差は約2倍!これはすごい!!賞金を手にするのは……………………………」
あの人大声出しすぎて喉潰れるんじゃないかと心配になる。マイクなどがないため声を張らないと聞こえないんだろうがさすがに心配になるわ!
「「ゴクリッ」」
「生産ギルドです!!」
「「やったーーーー!!!」」
1位とわかった瞬間2人は抱き合いながら飛び跳ねる。まぁ1位になれたことは俺も嬉しいけど。
「おおー!すごく喜んでますね。生産ギルドの方でしょうか?賞金を渡すのでこちらに来てもらえますか」
「「はーい!」」
ほら行きましょう!と腕を引っ張られ無理やり俺も連れていかれる。
エイナさんが賞金を受け取ると大きな拍手とおめでとう!という声が飛んでくる。それは少しの間続いた。
司会の男性が終わりを告げるとゾロゾロと人が去っていく
「俺達も帰りますか」
「そうですね」
「早く帰ってギルマスに報告しましょう!」
「ギルマスになにか買って帰りませんか?」
「いいですねそれ!」
2人はまだ興奮している様子だった。
俺たち3人はご馳走とお酒を買いギルドに戻りセントさんに1位になったことを報告すると喜んでいた。そのあとはお酒を飲みながら楽しくご飯を食べた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます