昔の贈り物

短い旋律を歌うオルゴール

たん、たん、たたん

知らない曲がピアノと違う音で鳴る

私は、薇も楽譜も興味ない

跳ねる金属が面白かった

震えては次に備えてピンとする

だから連続で鳴らされたって綺麗だ

そのうちオルゴールの曲が遅い意味も知った

不器用なオルゴール

蓋を開けないと鳴らないオルゴール

人がいないと役立たずなオルゴール

気に入っていたので一日に一回は聞いてあげた

飽きても飽きても一回だけ

情がわく

もし何かがあっても、このオルゴールは私です

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