飲みたいのは

あの日、

服装検査で、

きみの靴下は白だった。


場所は東校舎。


誰も使わないんだ。

あそこのトイレ。

和式しかないし。


何もかも覚えてる。

脱ぐまでにかかった時間。

日焼けした顔に似合わない白い足。


なんだか爽やかに見えた、青い爪。



内緒ね。



今でも、喉が渇くと思い出す。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る