23日目 『夜の国』
彼曰く、また星の消えた夜に会いましょう。
***
『夜の国』
全3話の短編アニメ、YouTubeにて公開中です。
主題歌をAimer、監督・原案・絵コンテをりょーちもが担当。
好きなアーティストがコンビを組んでいたのでぜひ紹介させてください。
第1話⇒https://www.youtube.com/watch?v=g_M9yDqMBoI
星の消えた夜、誰もが寝静まったくらい時間にふと訪れる夢の国。
向こうからやってくるのか、それとも自分が迷い込んだのか。
不思議に思っている間、ふと隣を見ると大きな黒い姿。
頭は鳥、大きな黒い翼を持ち、夜のように暗いドレスの裾のような下半身。
胸にあたる部分には大きな火球が燃えていて、星一つない空間を淡く照らしている。
「ようこそ、夜の国へ」
ヨルと名乗る存在とどこかのおとぎ話のような世界を行ったり来たり。
暗い空間には月も、星も、何もない。
焦って、恐れて、不安になってしまうけれど、きっと何かが見つかる。
それは自分が捨てたものかもしれない、忘れていたものかもしれない、大事にしたかった諦めたものかもしれない。
何もないと思っていても、ちゃんと何かが見つかるから。
ゆっくり過ごしていってください。
ほら、夜が更ける。
Aimerの『星の消えた夜に』にインスパイアされたのでしょうか。
夜の時間に寄り添うAimerの歌と作品の世界観がとてもあっているのできっとそうでしょう。
私もAimerの歌を聞いて過ごした歌がどれだけあったことでしょう。
自分の中で確かなものがなくて、何となく焦って失敗してしまったあのころ。
布団の中で静かに涙をためていた私の心を安らかにしてくれたのは『星の消えた夜に』でした。
大丈夫だよ 大丈夫だから
大丈夫だよ 大丈夫だから
ほら 夜が更けるよ
ほら 夜が更ける
星のない夜っていうのは、きっと昼の仕事や学校や課題や、たくさんのことに忙殺される昼の時間から気持ちが抜けきっていないことに感じます。
先のことを見すぎてついついたくさんのことに手を出してしまう。
そのうち自分がやりたかったものを見失ってしまい、今までの力強さをなくしてしまう。
そんなときこそ、ふと隣を見ると、ちゃんと自分の気持ちが、強い想いがある。
静かに自分を見つめ直す時間、心の中の熱を再確認する時間というのがこの世界の住人には必要なのでしょう。
夜が明けた時に前を向けるように、遠く伸ばした手に望みをつかめるように。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます