てんめい

ふうりん

詩集

昔住んだ街

することのない休日


昔住んだ街を歩く


想い出の少なさに驚く


時に追われ

夜眠るだけ


そんな思いを胸に

20年ぶりに歩く


マンションの入り口に立ち

毎日通った扉をくぐる


想い出さない


夜眠るだけの部屋


近くの広い公園

訪れたことはない


なぜ歩かなかったのだろう


芝に横たわり少し眠る

包み込む太陽


陽だまりの中昔を想う


ゆとりのない時を過ごした街


記憶なきことを嘆く

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