第8話 ロックンロールライフ

タグが付いたビンテージより 洗い込まれた501のように     

ショールームのレストアカーより 傷が勲章のビートルのように   

ガラスケースのレスポールより 弾き込まれたムスタングのように  

枯れてしまったクラプトンより 転がり続けるミックのように    


そんな風に歳をとりたい

カッコ良く歳をとりたい




能書き下げたままの一生より 穴だらけで街を歩きたい       

傷を隠して若いふりより 傷を誇りに走り続けたい         

与えられた音を奏でず死ぬより フルヴォリュームで叫びたい    

ブルースを言い訳に枯れるより ロックを心に足掻きたい      

 

そんな風に生きていきたい

カッコ悪く生きていきたい


そして ちぎれて ぶつかって 壊れて 疲れ果てたら

君と二人で眠りたい

ロックを心の片隅に





※これを綴った三十年ほど前は些か考えが偏っていたようです。今の私はクラプトンもブルースも尊敬、尊重しています。

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