第206話 めんどくさい奴の件
「────それでは本日お集まりいただいた本題に入りましょう」
温泉地の宴会場で御膳を前に並ぶスーツ姿のいかにも出来る系の人達。
それに混じった浴衣を着た俺。
上座にはショタ坊と酔っ払い博士。
それを仕切るヅラを被ったおっさん。
⋯⋯シュールな絵だ。
俺なんかもうさっきから落ち着かないぜ。
この俺の落ち着かない気持ちをどうしてくれるのだ。
俺が落ち着くように、なんかイベント発生しないかなぁ。
例えばフリーの記者が暴走する記者会見とか、
せっかくだから、美少女司令にメイクアップとか、アゴ割れヅラ爆破電流デスマッチでもしてくれたら良いのに。
────最後のは言ってる俺もよくわからんが。
⋯⋯⋯まぁ、捨て置けと言うことで。
おっさんがモニターに資料を映し出す。
歓声とざわめきの入り混じった声が御膳を前に座る面々から発せられた。
おっさんがなんか色々説明してるようだが、興味ないから耳に入ってこないぜ。
それに拍車をかけてここにいる面々が気になるから視界にも入らないぜ。
年齢もマチマチ、体格もマッチョからガリガリまで。チョイチョイ外国人もいるっぽい。
まぁ、うちにもマナ・Bとか外国人いるから全然珍しいくはないけどな。
それどころかうちにはショタ坊と言う宇宙人までいるからな。
T.O.F.U.はメンツの濃さじゃ負けてねえぜ。
あ、最初からそんな勝負なんかしてないか。
とりあえずマナ・Bに聞いた話から想像すると、ここにいる人達はなんか重要な話のために呼び出された国家権力の
国家権力のわんわんと話するのに非常に場違いな温泉宿の大広間。
一体全体
────もっとちゃんとした場所があったでしょ?
────君は常識が無いのかい?
もしかしたら君は俺が温泉地を指定したとか、ある事ない事を俺のせいにしようとしてるんじゃないのかい?
一つ言っておく事が有るとしたら────俺が国家権力のわんわんの前では借りてきた猫の様になると勘違いしてるんじゃないのかい?
俺は空気読めない男だと言う事を忘れているんじゃないのかい?
────最近は特に何にもしてないから忘れているんじゃないのかい?
とりあえず君等に追い込まれてパニックになったら僕チンはどうなっちゃうか想像もできないよ?
────まぁ、かと言って、僕チンには後ろ暗い事があるわけではないからな。
通常ならば国家権力のわんわん達と言えども僕チンを捕まえることなどできないはずだ。
────となると、わんわん達が何を考えているかだが⋯⋯。
さては銃刀法違反とか、持ってるだけで適用できる様な何かで俺を捕まえようとか良からぬことを考えているんじゃ無いのかい?
まぁ、そう言われたら「────水鉄砲ですがなにか?」と返すだけだがな。
────やれるものならやってみやがれ!
君らが僕チンを無実の罪で罰しようとするなら、こっちにも考えが有るぞ。
アイちゃんとゴンちゃんにお願いして、ここにいる奴ら全員に無実の罪を着せてやるぞ。うちのAIコンビを甘く見ないほうが良い。
うちのアイちゃんとゴンちゃんにかかれば無実の罪どころかホントに事実で有罪にしてくれる自信があるぞ。
────そんな事を考えていたら、モニターに
────おいおい、勘弁してくれよ、君たちはマジで俺を捕まえるつもりだったりするのかい?
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