第41話
物理実験をしながら…
「ねえねえ、私が最初にひも理論って聞いたときにね。」
「うん。」
「ひも理論ってすごく弱そうで、もうちょっとかっこいい名前はなかったのかなって思ったんだ。」
「きみはそう思うんだろうなって思った。」
「だけど、それだけじゃなくてね、ひもって女の人のお金に頼って生きてる男の人のことをひもっていうじゃん。だからね、その人たちが自分の存在価値を説いている理論だと思ったんだよね。」
「それは予想外だったわ。」
「中学生の時だったからね。」
「中学生でもそんな風には思わないと思うよ。」
「でも、まだその時はさ、ひもの人が家事とか、アルバイトもしないような人のことだとは思ってなくて、女の人だったら専業主婦だって認知されてるのに、男の人だとそうならなくて、ひもって呼ばれちゃうんだと思ってたから、理論を書いて認めてもらいたくなるだろうなって思ったんだよね。」
「専業主婦の人たちが怒るよ。」
「うん。でも働いてないなら、理論を書く時間はいっぱいありそうだよね。」
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