他の人と。2

__女目線2。


 朝起きて携帯をみる。

っふぅーと一息ついた。なにやってんの、と一瞬思う。

そしてシャワーを浴びる。

体も丁寧に洗ったし、ムダ毛処理もきちんとした。


顔もわからない人と、今からセックスするんだ。

駅で待ち合わせをしていたので、見渡しながら歩いた。

一度声を掛けられたが、その人ではなかった。


あらかじめ教えてもらっていた番号に電話を掛ける。

「もしもし?」

「どこにいますか?」

「どんな服着てる?」

と会話をして、先に見つけられたようだった。

「え、かわいいんだけど」

「え、どこですか?」

「こっち。左側だよ」


と言って、初めて対面した。

そのままホテルに向かった。

こんな真昼にホテルに行くのははじめてかもしれない。

明るい時間には中々そういう気持ちになれなかった。

ホテルの部屋につくまでは。


「どんなのがいい?」

「え、どんなのって?」

「いやいいや。もう、はじめていい?」

「あ、はい」

「見た瞬間早く押し倒したかった」


と言って、本当にベットに押し倒された。

ヒールを履いたままだったので、少しふらついた。


ベットに横になり、唇を塞がれたまま、股に太腿がいれられる。

徐々に脱がされる洋服がベットの下にボソっと置かれる。


彼氏ではない他の男と、キスをしまくっている。

体を触られ、初めての感触を感じている。


舐められるところがあつく感じる。

初めて噛み合う唇は、柔らかく感じた。

少しの乱暴さと、優しさが、私の欲を満たす。


足のつま先がぴくぴくと動く。

そして、最後を迎える頃には、自分の感情なんてなかった。



やりきった後は、ベットに裸のまま仰向けになった。

そして不貞腐れた顔をしてた。

相手は、何度も「よかった」「最高だった」と言った。


感情が読めない。

自分の感情が、わからない。



でも、後悔はしなかった。


欲が満たされたら、満足はできる。

悪いことでも、良いことでもないと思う。


欲は大人の遊びなんだと思った。




__女目線。END

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