嵐の前の小茶会
渋い紙味の液体に
嚥下しては息を吐く 白熱電球の小茶会
黒のモニター 灰の海 色を忘れた荒らし風
それらを茶卓の菓子にして
粛粛流れる小茶会
おそろしく しずかで
おそろしく なにもない
いきのおとも だんだんと
はばかられて いくような
…………
こくり、と嚥下の音がする
ことり、と茶杯が着地する
それで凡て事足りる
嵐の前の小茶会
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