積雪十センチメートルの朝
一面の雪を踏みしめる
ゆっくりゆっくり踏みしめる
ヒールを雪に突き刺しながら
雪に跡を残し行く
一面の跡を踏みしめる
そろりそろりと踏みしめる
踏み固まった雪で滑らぬように
跡に跡を重ね行く
一面のアスファルトを踏みしめる
かつりこつりと踏みしめる
靴底の雪を落としながら
鼻歌を残し走り行く
そしてまた誰かが後を追い
そしてまた誰かが先へ行く
積雪十センチメートルの朝
辛い道を進み行くための歌
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