第38話 お体は大切に
隣のクラス、ぷるるん組の生徒がまたつるりん組にやってきた
しかし今度の生徒はとてもおしとやかな見た目の少女、林檎とは大違いなイメージである。
黄泉「彼岸黄泉(ひがんよみ)です~、担任に頼まれて天見物先生に書類をお届けに参りました~」
神乃助「あーどうもね……」
神乃助が黄泉から書類を受け取った瞬間
黄泉「ごふっ」
つるりん組一同「………………((((;゜Д゜)))」
黄泉「あっ、吐血はいつもの事ですのでおきになさらず~」
つるりん組一同「お気になるわ!!!!!!」
保健室~
黄泉は保健室のベッドに寝ながら教えてくれた
黄泉「私、昔から体が弱くて~
残りの寿命はそんなに長くないらしいんですよ~」
転「よくのんきに言えるな💧」
黄泉「慣れですかね~
ごふっ(吐血)」
転「あんたが慣れてても見てる方はハラハラするわ!!!!!」
霊奈「大丈夫よ」
転「霊奈」
霊奈「もしあなたに何かあって死んだ時は私があの世まで送り届けてあげる……だから心配しないで安心して死んで……うふふふ」
黄泉「良かったです~」
転「安心できねーし良くもねー!!!!!!」
黄泉「でもやっぱりこんな体なら速く死にたいかもしれないですね~」
転「…………あ?」
その言葉に怒りを震わせる転
しかし殴ることはなく優しく黄泉の手を握った
転「あんたが死んだら悲しむ奴等がいるだろうが!!!!!! あんたの両親が!!!!!!」
黄泉「…………あー、いないんですよ私、両親が」
転「あっ…………ごめん」
黄泉「いいんですよ~
両親が私よりも先に亡くなったのはこれもまた宿命
人は死ぬときそれは宿命と呼ばれてますからね~」
神乃助「ふむ……そうか」
神乃助は何かファイルを能力で取りだし読み始める
ファイルにはこう書いてある
[死者乃名芭印陀(ししゃのなばいんだ)]
神乃助「…………?、ふむ、なるほどね」
何かに気づいた神乃助
転「ど、どーしたんだよかみせん」
神乃助「OK、後で神界に戻って最高神様に聞いてみるよ、君の両親の事」
転「だからなんなんだよ!!」
黄泉「あっ、ごふっ(吐血)そうですか、ごふっ、よろしくごふっ(吐血)お願いしますね
かはっ!!(吐血)」
転「吐血オンパレードやめろおおおおお!!!!!!!!」
保健室を出る神乃助
何か分からず慌てて一緒に出る転
黄泉「………………」
廊下
速歩きの神乃助に一生懸命ついてくる転
転「なあ、なんなんだよかみせん
ってか足はえーよ!! はぁはぁ」
キーンコーン
神乃助「おっ、次の授業視聴覚室だろ?行かなくていいのか?」
何故か誤魔化すように転を授業に向かわせる
転「っやべ!!」
いそいで走る転
神乃助「…………あー、転!!」
転「何だよ!!」
呼び止める神乃助
神乃助「お前がよく転ぶやつでも気にすんな
お前の人生は転ばない
今が楽しければそれでいい」
転「…………あー?💧
なんだそれ、よくわかんねーよ!!
じゃーな!!!!」
急ぐ転
後ろを振り返り歩く神乃助
転「わー!!!!!!」
どんがらがっしゃーん
と転が転んだ声が聞こえたが気にせずに
そして神乃助の向かうさきは…………
保健室だ
黄泉「あら~どうしたんです~先生」
神乃助は黄泉に近づき
ふっと微笑む
神乃助「…………向こうでの人形劇は楽しかったかい?
天乃神黄泉子(あまのがみよみこ)」
黄泉「………………くすっ」
続く
オパビニア先輩「えっ?続くの!?」
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