『③/⓷ らくがき★キラリ』
ぽふ、
第1話
ボクは、しがない、ぬいぐるみ。ある教室の掃除用具入れの、うえに居てる。
汚いから、誰からも見つからない。だって、ボク、埃と同化しているんだもの。
だって、ボク、どうかしているんだもの・・・・・・。
誰からも見つからないところに居てるボクの、見つめているボクの目。
きっと。キラリ光る、ボクの目。
誰も、ボクの視線に気づかない。
めいめいが主人公の、物語のなか、気持ちを纏って過ごしてる、よ。
ふよふよ浮かぶ、気持ちの、まだらになった教室のなか。
授業が、始められてゆく。
ときどき、やっぱり、ボクは、眠りに就くんだよね。
目蓋を、閉じて、ゆら~りゆらり。
*****
その人は、ボクを、胸に抱いたんだ。
*****
「お月様が、綺麗ねぇ」
大きな丸が光ってる。輪郭を確かに、空に浮かんで。
ボクは、もう見とれちゃって。
気づいたら。
ひょっこり立ってた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます