スリップストリームで付いて来い!!

バルド達はミレニアム・ファルコンに連れられてミーナ達の元にやってきた。


「ミーナ司令官!! スシブレーダー部隊が到着しました!!」


伝令が声を上げる。


「ミーナさん!!」

「久しぶりねバルド君、 ここは私達に任せて一旦休んでて」

「休ませるのか!?」


傍に居たシャークが驚愕の声を上げる。


「既に疲労困憊の状態よ・・・」

「でもこの状況で休むって言うのは・・・猫の手も借りたい状況だぜ!?」

「そうですよ、 僕達も」


一瞬ふらついて伝令の肩を貸して立ち上がるバルド。


「その状態じゃあかえって足手まといよ、 休んで全快したらまた戦って貰う

だから最大限まで休んでいてね」

「でも・・・」

「スシの暗黒卿を倒した戦力、 期待してるんだから・・・」

「はい・・・」


バルド達は渋々用意された寝床に案内されて休んだ。


「さてと・・・ここからは私達が頑張らないとね!!」

「っしゃあ!! バルド達の出番を奪うつもりでやったるぜ!!」

「その意気や良し」


マックスがにゅっと現れた。


「お? マックス? どうした?」

「スシの暗黒卿自らが出張って来た、 総出で出ないと時間稼ぎすら出来ない」

「ならば総出で行くしかないか・・・」

「そうだな・・・ファルコン!! 乗せてってくれ!!」

「嫌だね」


ミレニアム・ファルコンは即答した。


「何で?」

「俺が先陣を切る」

「うん?」

「俺が奴等に突っ込む、 だから荷物は載せたくない」

「!?」

「考え直せ、 スシの暗黒卿相手に単純な質量攻撃は通じない」

「陽動にはなるだろう?」

「・・・・・」


にっ、 と笑うミレニアム・ファルコン。


「・・・・・分かった、 それで行こう」

「良いのかよ!!」

「死ぬぞ」

「早死にする位が丁度良い人生さ!! 行くぜえええええええええ!!」


ミレニアム・ファルコンは走って行った。


「・・・いいだろう、 行くぞ!! 鮫小僧!!」

「おうよ!!」


シャークとマックスも後を追う。


「・・・・・闇のスシブレーダーにも誇り有る者達は居るのだな・・・」


ミーナは彼等の背に敬礼を送ったのだった。


「ミーナ司令官、 我々は如何しますか?」

「私達も出来る事をしましょう、 例の準備を」

「はっ」


部下達に指示を飛ばして作戦の準備を始めるミーナ。


「司令官殿!! トレジャーハンター殿が帰還しました!!

かなりの重傷です!!」

「また強いスシブレーダーと戦ったのね・・・直ぐに手当てを!!」

「了解しました!!」


血塗れのトレジャーハンターに肩を貸しながら別の寝床に連れて行くミーナ達だった。

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