残り二人、登場

ダークネスシ帝国軍本陣にて。


「ボール、 僕は君に指示を任せた時に何て言ったっけ?」

「・・・・・」


ヴォルフガングの前で滝の様な汗をかくボール。


「たった三時間前の記憶も無いとは、 君は健忘症なのかな?」

「・・・・・」

「まぁいいや、 忘れたんなら教えてあげよう

『失敗したら君はこれ以上無い位の汚辱に塗れた死に方をする』と言ったんだよ」

「・・・・・じ、 慈悲を・・・」

「だぁめ」


ヴォルフガングはスシブレードを回して聖霊を召喚し

大量のバラムツをボールの口の中にねじ込む。


「ぐががががぁぁ!!」


ボールは苦しむ。

ドスッ、 とダーク・イタマエが包丁でボールを刺し殺し苦しみの声は消えた。


「ダーク・イタマエ、 何をするんだ?」

「無用な甚振りは止せ」

「ふん、 こっちはスシ・トルーパーを二人も失ったんだ

残りはピースメイカーだけ・・・君の御自慢のボールの策でこの有様だ

一体如何するつもりだ?」

「・・・・・」


ダーク・イタマエは次元間スシフィールドから二人のスシブレーダーを呼び出した。


「誰だいそいつ等は?」

「彼等は私のスシ・トルーパー

麻薬の握り使いのスモーカーと闇の握り使いのフェロシティーだ」

「さっきの奴より出来るのかい?」

「彼は作戦能力を買っていたがこの二人は戦闘能力を買っている」

「あたしは戦闘能力よりも特殊能力が強いからねぇ」


けらけらと笑う美女、 スモーカー。


「特殊能力・・・まぁ麻薬の握りなんていうからには

嫌な予感しかしないが、 まぁ良いさ、 もう策を練るのは止めだ

この物量ならば押せば勝てる」

「おっと失礼、 俺は少し休んでも良いかな?」


帽子を被った小男、 フェロシティーが尋ねる。


「・・・何で?」

「俺は闇の握りの使い手だ、 闇の握りは闇が無いと使えない

心の闇とかそう言うのじゃ無くて暗くないと威力を発揮出来ないんだ」

「つまり夜中まで動きたくないと?」

「そう言う事になるな」

「好きにしなよ」

「あ、 そうだ、 あたしの能力で兵隊を強化する?」

「兵隊の強化・・・ドーピングって奴?」

「そうなるかな」

「任せるよ、 困るのは僕でも無いし」


冷酷に決定するヴォルフガング。


「あのー・・・俺は如何しますか?」


ピースメイカーが尋ねる。


「うーん、 本陣に留まらせるか

それともやみちゃん対策に突っ込ませるか・・・迷うな」


蟹クリームコロッケの熱量はトゥーンウィにも有効なのだ。


「いやいや、 あたしのドーピングは理性が飛ぶから本陣で待機で良いと思います」

「じゃあそうするか」

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