一方その頃サンダリ牢獄では

サンダリ牢獄の豆巻きの部屋にやって来たサーアイ。


「豆巻き、 いるか?」


ノックをしても返事が無い。


「居ないのか? 可笑しいなぁ・・・」

「あ、 サーアイ様・・・」

「ん、 あぁ」


ソルジャースシが頭を下げる。


「豆巻きを知らないか?」

「居ませんか? 先程ソルジャースシと部屋に入っていたのを見ましたが」

「部下を喰ったのか・・・やれやれ、 あのエロ親父め」

「鍵はかかっているのですか?」

「ふむ・・・」


ドアノブを回すと鍵はかかっていなかった。

ヤミ・マスターから物を盗む馬鹿は居ない、 と思えば当然である。


「豆巻きー? いないのかー?」


周囲を見渡すと服が脱ぎ散らかされている。

風呂? と言う訳でも無さそうだった。


「何だ? 寝てるのか?」


不審に思い始めるサーアイ。


「・・・・・・・・・・・」


鼻を鳴らすサーアイ。


「血の匂い・・・・・まさか!?」


サーアイはクローゼットに近付き思い切り扉を開いた!!

中からばたんと豆巻きの遺体が落ちて来た!!


「ひ、 ひぃ!!」

「・・・・・心臓を一突き・・・敵襲だ!!」

「い、 一体何処から!?」

「いや、 待てよ・・・」


回想するサーアイ。


「さっきの奴か!!」

「さ、 サーアイ様?」


ソルジャースシを置いてきぼりにして

捕らえられている闇のスシブレーダー達のエリアに向かうサーアイ。


「ど、 如何しました!?」

「さっき入って行った奴、 多分スパイか何かだ!!」

「な、 何ですと!?」

「ここを封鎖しろ!! 他のヤミ・マスター達を呼んで来る!!」

「騒がしいから来てやってぜ」


ポマードをたっぷり付けた青年

ヤミ・マスターのオイル・サーディンが現れた。


「サーアイよ、 話は大体分かった、 ここは俺に任せて

他の二人を呼んで来い」

「あぁ!! 任せろ!!」


サーアイが他の二人のヤミ・マスター

海老のバジルソースがけのスシブレード、 シュリンプ・ウィズ・バジルソース。

このサンダリ牢獄最強のスシブレーダー、 プラスチックを呼びに向かった!!


「さぁてと、 では俺も行くかね、 おい開けな」

「え、 えぇ!?」

「中に入って中の連中皆殺しにしてくる」

「そ、 そんな」

「ウチの幹部がやられてるんだ、 文句は無いだろう」

「い、 良いんですか? 危険では?」

「なぁに俺様に任せて置け、 良いから開けな」


鉄格子を開けるソルジャースシ

オイル・サーディンは鉄格子の中に向かって行った。


「気を付けて下さい」

「釈迦に説法、 孔子に読経だ、 心配いらん」


そう言ってオイル・サーディンは中に向かって行ったのだった。

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