本陣の緊張

「何だと!?

白水、 ゴーカイ、 チキンライス、 タン、 コーラ、 黒霧島が

勝手に兵を引き連れて突撃したと!?」


本陣で激怒するプリン。


「しかし彼等の突撃も仕方ありますまい

プリン殿の決断の遅さも問題なのでは?」


ぎろっ、 と発言した鞘を睨むプリン。


「ひっ」


腰を抜かす鞘。


「しかも敵の策略に嵌った様で此方は多くのソルジャースシを失ったと」

「何という事だ・・・」

「ソルジャースシ」「程度」「幾ら」「居なくなっても」「問題無いだろう」


雁首を並べてやって来たポテト5兄弟。


「何しに来た?」

「我々」「兄弟が」「戦線を」「覆して」「来ます」

「出来るのか?」

「闇寿司が」「この程度だと」「思われる」「のには」「我慢なりません」

「良いだろう、 行って来い」

「「「「「はっ」」」」」


ポテト5兄弟は本陣から去った。


「彼等だけでは心配ですねー、 私達も行きましょうお義父様ー」

「え・・・」


チラリとプリンを見る鞘。


「行って来れば?」

「し、 しかしいきなり私が前線に出るのは兵達が混乱を・・・」

「ここに居て何か建設的な意見をお前は出したか?」

「い、 行って来ますー!!」


ビアと鞘も本陣から去る。


「戦力の逐次投入は愚の骨頂

私も残りのヤミ・アプレンティスを率いて出撃しましょう」


マヨラーは提案した。


「オニオン、 ガーリックシュリンプ、 カルパッチョの部隊を任そう

激突している前線を回り込んで側面から攻めろ」

「じゃあ俺が残りの連中を率いてもう一方の側面から攻めろって事ですかい?」

「いや」


アリアリは訝し気に見る。


「残りは待機して本陣を守れ」

「幾ら何でもビビり過ぎじゃないですかい?」

「・・・・・」

「何を恐れているんで?」

「・・・・・」


アリアリの挑発とも取れる問いに沈黙するプリン。


「悪いっすけど、 アンタはスシトルーパーと言えども

俺達と同じヤミ・マスター階級、 納得の行く説明が欲しいですね」

「同じだぁ?」


フォビドゥン・フルーツが吐き捨てる。


「俺もヤミ・マスターだがお前と同格だとは思われたくないなぁアリアリ」

「ふん、 アンタは出ないのか?」

「雑魚を何百殺してもつまらん、 俺は強敵が出て来たら勝手に行かせて貰おう

それで良いよな、 プリン」

「構わない」

「話が分かるな」

「プリン、 俺も出撃を」

「・・・・・お前は私と共にここの守備だ、 文句は言わせない」

「しかし」

「くどい、 これ以上言うのなら・・・」


プリンは己のスシブレード、 プリンを取り出す。


「・・・・・分かったよ」


流石にプリンと戦って勝つ自信はアリアリには無い。


「だがしかし余りにも防御的な戦術だな

負けたらただじゃすまないぞ」

「負けはない、 やみちゃん様が居るのだから」

「やみー」


本陣の奥でやみちゃんが無邪気に言った。

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