ファウンデーション教国の会議

表向きは闇寿司に従っている旧シャリ王国の地方領主ベイルから

やみちゃんの進軍が始まった事がファウンデーション教国に通達が有った。


「さて、 それでは如何するか」


O5-1が部隊の隊長達を招集する。

当然バルトも来ている。


「今回の軍勢は以前の物よりも遥かに大軍勢らしいですな」


第一騎士団団長、 アクバーが特徴的なギョロ目を見張りながら言った。


「こちらにもスシブレーダーは居る、 何も問題は有りません」


魔導師団団長、 モスマは自身の母親の頭蓋から作ったアイマスクを磨いていた。


「大魔導と言われたモスマ殿とは思えない程楽観的な発言ですなぁ」


第二騎士団団長、 ボースクは顎鬚をさすりながら言った。


「ダークネスシ帝国はスシブレーダーを過剰評価している

故に奴等の兵隊は全てスシブレーダーだ、 これは兵種のバランスに欠く愚行と言える」

「ならば、 スシブレーダーを組み込んだ戦術を考案しなければならない

という訳だな、 バルト君、 君とも話し合わなければ無いだろう」

「は、 はい!!」

「緊張し過ぎよ、 もっとリラックスして」


弓兵団長のエルフのマリアムが青いポニーテールを揺らしてバルトを宥める。


「工兵部隊は如何動くかね?」


工兵部隊隊長カッソーは黒い顔から尋ねた。


「フレキシブルに動こう」


救護部隊隊長クレニックはやせ細り悪い顔色で決意する。


「・・・・・・・」


寡黙な第三騎士団団長チャルマンは沈黙していた。


「チャルマン、 眠っていないか?」

「起きています、 O5-1・・・ただ、 自分はこういう軍議はからっきしで・・・

前線に出るタイプなのです・・・指揮は副隊長にお任せします・・・」

「なんだかなぁ・・・」

「給料分は働きます」

「傭兵かよwww」


傭兵部隊隊長のナヴィックがへらへらして言う。


「それはお前だ、 兎も角まず決めるのは打って出るか迎え撃つかですが」

「それは迎え撃つに行くだろ」


ホークスが自信満々に言う。


「ボークス団長、 それは無いでしょう」

「何故だアクバー団長」

「だってここで攻め込むのは幾ら何でも早過ぎる

ダークネスシ帝国の連中は『一体何処から情報を入手した?』『もしや内通者が?』

と疑心暗鬼になり、 ベイル殿の身が危険になる」

「だがこのままと言うのもどうかと思うぞ?」

「折衷案としてサンシャイン王国に入って暫くしたら出撃、 という形にするのは如何だろうか

これならばベイル殿の身も安全だろう、 サンシャイン王国の誰かが通報したと言う事になるし」

「ではそうしましょうかO5-1」

「うむ」


画してスシブレーダーを初めて部隊運用戦略に組み込んだ戦い。

通称ジーオノシスの戦いの火蓋が切って落とされたのだった。

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