第18話 片づけを始めましょう
クーラーボックスに内臓を詰めましたが、いつまでもそのままという訳にはいきません。でもまずはこっちの胴体と頭をある程度小さくしておかなければなりませんね。このままじゃ冷凍庫にしまえませんから。
残りの部位については骨から肉をはでいかないといけません。多少雑でも手早くやりましょう。慣れていませんし、小分けにした方がやりやすいでしょうか。今回はそうやってみようと思います。
ただ、全部の肉をはいでいたら内臓がとんでもないことになってしまいそうですし、大雑把にはげたら一旦終わりにしようと思います。大きめの部位だけは骨を外して、肋骨なんかのめんどくさそうなところは後にします。
まずは胴体を半分に分けます。身体を横に向け、肋骨下あたりを切ります。これは簡単ですね。ほとんど邪魔するものはありません。
次は脚です。このあたりの骨のことは全く分からないので、電動のこぎりに任せて適当にやってしまいます。骨盤らしきところに沿って中華包丁を差し入れ、いつものようにのこぎりで切り落とします。
ちょっと骨盤周りの骨も切り落としてしまっていますが、うまくいきました。この部位については簡単に骨を外せそうなので、包丁を差し込んで大雑把に取ってしまいます。
頭は後回しにして、半分にした胴体たちを小分けにしていきます。既に肉と皮だけになっている部位は板を下に敷いて切り落とし、背骨は二つに分けたあと適当に肉をはぎ、骨盤は思い切って半分に割りさらに半分に。肋骨や首回りもできるだけ、ほかの骨付き肉と同じくらいになるように切っていきます。切り取れた肉と骨付き肉たちはそれぞれ別のビニール袋にしまいました。
最後は頭です。これについては――特に顔については原形を残さないようにしなければなりません。とはいえ、この場では細かい作業は大変ですし、他と同じように小分けにすることしかできませんね。
かなり小さくできたとは思うのですが、冷凍庫に入るでしょうか。ちょっとした勘違いで少し大きめのものを買ってしまったとはいえ、しょせん一人暮らし用の冷蔵庫です。小さくなったとはいえ、人一人入るかは謎なところです。
冷凍庫に詰めました。詰めましたが、無理やりすぎて次開けたら量を減らさないと再び閉められなくなりそうです。
どうにかはする気ですが、まずは下を片してこなければなりません。
地下室には血をしみこませたナプキンたちが入った袋、下着やらをいれた袋、クーラーボックス、血のしみこんだ拘束ベルトとタオル、それと汚れた道具たちとブルーシートが残っています。
まずは下着を入れた袋とクーラーボックスを上に持っていきました。腸たちの入ったクーラーボックスはトイレ前の新聞紙の上に置き、袋は月曜日に出す予定の燃やせるゴミの袋の中央に入れます。
ちょっと一人暮らしにしてはごみの量が多い気もしますが、最近地下室の掃除でごみの量は増えていたのでそこまで変ではないでしょう。
拘束ベルトとタオルなんかの血で汚れたものは浴室にもっていきます。とりあえず床に広げた新聞紙の上に置いておきました。ベルトとタオルについては、ある程度水で血を落としたら、あの服用の漂白材を入れて洗濯機を回しましょうか。確かこの拘束ベルトも洗濯機で洗えるもののはずです。
服は特に汚れはないですが、このまま捨てる訳にもいかないのであとで小さく切っておきます。今は台所の隅に袋に入れて放置です。暇なときにでもやりましょう。
ナプキンたちはあとで自宅で捨てる分と大学に捨てる分に分けなければならないので、とりあえずこれも台所に持っていきます。忘れてはいけないのでここなわけです。
そういえば、土曜は大学の図書館があいているはずです。なのでそこで捨ててきます。図書館なら土曜に行ってもおかしくはないはずですからね。量が量なので一日では終わらないかもしれませんが、大学分の大半はここで捨ててしまいたいです。
ブルーシートには乾いてしまった血もたくさんついています。湿らせたトイレットペーパーでふき取りましょうか。雑巾でやるとそれの処理も必要になりますからね。まあこれについては後です。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます