第71話 揺れる心 六
※ ※ ※ ※
恵麻は、和紀とのデートを終えて自宅に帰
って来た後、自分の部屋で考えごとをしていた。
『私、本当は知っている。和紀さんには最愛の人がいる、ってこと。
もしかしたら、私はその代わりなのかもしれない。
…いや私のことなんてどうでもいい。私は、和紀さんに幸せになって欲しい。
…それなら、私のやっていることは正しいことなのかな?本当に、私は和紀さんのことを思っている?
ただ、自分が幸せになりたいだけなんじゃないかな?
…それなら、私は和紀さんのために何かしているんじゃない。ただそう自分に言い聞かせて、ごまかしているだけだ。
…和紀さんには他に好きな人がいる。ということは、私に入る余地なんかない。
そう、私は…、身を引かないといけないのかな?』
そう思うと恵麻は悲しくなって、何だか泣けてくる。
そして恵麻はその日の晩、ゆっくり自分自身のことを考えた。
そして恵麻は姉から預かった「ある物」を見る。
そして、恵麻は…、
ある決断をする。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます