第40話 幸せな日々 七

 そのディナーのレストランはテーマパークの奥の方にあった。そして周りには木がたくさん生えており、「知る人ぞ知る森の奥の小さなレストラン」という雰囲気を醸し出していた。

 「何かここ、日本にはない雰囲気だね!」

やはりテンションが高い理沙がそう言う。

「でしょ?一応予約はしてあるから入ろっか!」

 そんな理沙を微笑ましい目で見ながら和紀は理沙をエスコートする。

 「Bonjour(ボンジュール)!」

「えっフランス語…!?」

和紀と理沙が中に入るなり外国人のウェイターはフランス語であいさつをしてきた。

「す、すみません僕たち日本語しか…、」

「失礼しました。もちろん大丈夫ですよ。」

和紀の言葉にウェイターは素早く反応し流暢な日本語でそう返す。

「あ、ありがとうございます。」

そう言って和紀たちは席に案内され座るが、和紀は、

「もう~ここは日本のテーマパークなんだからみんな日本語できるに決まってんじゃん!」

と、理沙にツッコミをくらうことになった。

 (「ま、そうだね…。」と、その後和紀は苦笑いした。)

「…でもこのレストラン、テーマパークの中だけど敷居高そう…。

 大丈夫かな?」

「まあ、予約とれるくらいだから大丈夫じゃない…?」

 そう言いながら少し不安になる2人であった。

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