君のいない物語

水谷一志

第1話 プロローグ 一

 ―君がいなくなって、もう3年が経とうとしている。

 君がまだこの世にいた頃、僕たちが付き合っていた頃、僕は本当に幸せだった。

 もちろん僕は君を疑っているわけではないけど、君がどこまで幸せだったかは今となっては分からない。でも、これだけは絶対に言える。

 僕と君が付き合っていた高校時代、僕は本当に君のことが好きだった。

 いや、僕は今でも…、君のことが好きだ。

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