蛹みたいな状態で目をつぶっていたら何故か毛布をひっぺがされて同居人の布団に引きずり込まれた。
蛹みたいな状態で目をつぶっていたら何故か毛布をひっぺがされて同居人の布団に引きずり込まれた。
何事だって思った、ものすごくびっくりした。
引きずり込まれた後に抱き枕にされた、火龍が一回だけ抗議の鳴き声をあげてたけど、なんでかすぐにおとなしくなった。
抱き枕にされた後にどうした何かあったのかって聞いてみたら、何かあったのはお前の方だろうって言われた。
心当たりがないって言ったら、朝から顔色おかしかったからどうせまた嫌な夢でも見たんだろうって。
バレていたことにも驚いたけど、気付いていた上で今まで放置されていたことの方が驚いた。
いつもなら気付いた時点でこちらがなんでもないって言っても、しつこいくらい何があったって聞いてきて白状するまで食い下がるのに。
どういう風の吹き回しだろうかって思ってたら、そんなに頼りないかって聞かれた。
何を言っているんだって思った、というか言ってた。
だって意味がわからなかった、頼りにしてるに決まってるじゃん、こいつが万が一いなくなったらキサラギは確実に死ぬぞ、依存したくないのにずっと依存しっぱなしなんだよこっちは。
そうしたら、ならなんで何も言ってこなかったって。
悪夢を見たくらいで縋り付きたくなかっただけだって答えた、頼りきりになるのも依存しっぱなしなのも嫌だって。
それに心配させたくなかったんだって言ったら、かえって心配になるから正直に話せって後ろ頭をぺしっと叩かれた。
隠そうとするなって言われた、かえって気苦労がかかる、って。
わかった、本当に辛かったら頼らせてもらうけど、自分一人で耐えられそうだったら何も言わないからほっといていいよ、って言ったら、溜息吐かれた。
その加減がわかってないからここまで酷くなったんだろうって呆れられた、確かにそうではあるのだろうけど。
でも昔に比べるとマシになったんだよって言ったら、多少良くなった程度で偉そうにするなって。
多少どころかだいぶマシになったと思うのだけど、劇的というほどではないけどさ。
そう抗議したらまた溜息吐かれた。
同居人的にはまだまだ全然駄目らしい、もっと精進しろって言われた。
とりあえず、わかったとだけ返しておいた。
その後は互いに無言で、いつの間にか寝ていた。
そして二人して寝坊した、起きたのはいつも起きる時間よりも二時間も遅い時間だった。
さすがに焦った、同居人の方は仕事に行く気が失せてサボることにしたのでのんびりしてた。
キサラギは普通に作業したかったので朝支度をテキパキと済ませて、まずは在庫の確認をした。
まだ大丈夫そうなので槍の製作を始めることに。
集中力切らしたくないから話しかけたり触ったりしないでねってだらけてる同居人にあらかじめ言ってから作業始めたんだけど、開始してから三十分足らずで、暇だ構えと突っかかられたので、仕方なくそこで作業を打ち切った。
その後はだらだらと同居人の話に付き合った。
話されたのは他愛のないことばかりで、ふと平和だなって思った。
昼になったらスパゲティをかけて、うちにあったレトルトのソースをかけた、キサラギはアラビアータ、同居人はボロネーゼにしてた。
昼食後もだらだらしてた、おやつにチョコを摘んだ後に何故か同居人に膝枕させられたせいで脚が痺れた。
夕方になったので夕ご飯の準備を何故か豆腐が大量に余っていたので豆腐ハンバーグを作った。
同居人は豆腐なしの方が良かったらしいけど、賞味期限近かったしお肉もそんなになかったから仕方ないよね。
味は美味しかった、なんか玉ねぎ刻んでたら危なっかしい上にノロいから見てられるかって急に割り込まれて、キサラギはご飯炊いただけだったんだよねほとんど。
そこまで危なっかしかっただろうか? 普通だと思うのだけど。
ちなみに後片付けは全部キサラギが引き受けた、後片付けが終わった後に風呂に入って今に至る。
今日は何も進まなかったから明日頑張ろう。
もう少ししたら寝ようと思う、今日は普通に眠れそうだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます