秋乃は立哉を笑わせたい 第2笑
如月 仁成
予告編 緑茶の日
~ 五月二日(土) 緑茶の日 ~
※外出規制の中。
せめてフィクションの世界で。
行楽気分を味わってくださいませ(作者)
ごれーん! きゅうぅぅぅぅ!
ああ、そうだな。だがまず静かにしろ、
お出掛けするよ! 山の方行こか? 駅の方行こか?
お出掛けか。面倒だが、近場なら構わねえぞ? あと、部屋で踊るな。
んじゃ、ご近所探検にしよう! 山の方に決定!
なるほど、そりゃ面白そうだ。だがまず落ち着け。
おにい、とっとと顔洗って! すぐに着替えて!
分かったから。走り回んなリュックを振り回すな。
携帯とタオル持って! お弁当は……、お向かいでハンバーガー買って来る!
全力ダッシュやめい。
……でも、気持ちは分かるけどな。
窓を一枚挟んだ向こうの世界は、まさに行楽日和真っ盛り。
なんだか俺も楽しみになってきたぜ。
買って来た! あと、ポットにミルクセーキ入れなきゃだね!
飛び跳ねんな床が抜ける。そこまで楽しみか?
ヤバいヤバい! テンションマックス3Dグラフィックス!
……そうだな、楽しみだな。
あったりまえだのこんこんちきでいべらぼうめい!
じゃあ俺もテンションマックスアルトサックスにしてみるか! ふんがーっ!
おお! 凜々花も負けずにふんがーっ!
あちょーっ!
あちょーっ!
ふんすかどってんぱらりんぱ!
ふんすかばってんぺろりんぱ? あははははははははははははは!!!
よし、凜々花!
あははははははははははははは!!!
行くぞ!
あははは……、はあ……。疲れた。お茶淹れて、おにい。
おい。
結局。フィクションの中だというのに。
自粛要請に一番即した過ごし方をすることになった二人なのでした。
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