　宝塚（たからづか）華楽（ががく）高校は女子校のため、津灯（つとう）と本賀（ほんが）が偵察（ていさつ）に行った。正門をくぐるとすぐに、色々な場所から歌声が聞こえてくる。

「野球部も歌ってるかな？」

「まさかー」

　本賀（ほんが）は津灯（つとう）の冗談を否定する。しかし、グラウンドでは、驚愕（きょうがく）の練習が繰り広げられていた。

「愛を忘れる者に未来はない～」

　50名近い野球部員がハーモニーを奏でながら、素振りし続けているのだ。野球部の監督はタクトをふるって指揮している。

「ストップストップ！　バリトン、バットのヘッドが下がっているわよ！　ダウンスイングがダウンしてどうすんの？」

「すみませんでした！」

　高音パートはアッパースイング、低音パートはダウンスイングが義務付けられているらしい。

「これが一昨年（おととし）の夏ベスト16の秘訣（ひけつ）か……」

「新聞だけやとわからへんね……」

　2人は部員の歌唱とスイングのシンクロ率の高さに圧倒されるばかりだ。

高校名：宝塚華楽高校

レビュー者：津灯麻里

投手力：7

打撃力：6

守備力：7

総評：投手の演技力が抜群で、様々なタイプに変身できます。打者の方も投手に合わせてバッティングフォームを変えて、見ていて面白いです。守備面は5人内野、4人外野など、様残なシフトで練習していました。あと歌唱力が高い！！

高校名：宝塚華楽高校

レビュー者：本賀好子

投手力：7

打撃力：8

守備力：8

総評：投手陣の変化球が多彩で、初見では打つのが難しそうです。打者はパワー不足を補うミート力の高さが光ります。踊りながらキャッチする守備は、ミュージカルを見ているようでした。

（夏大予選まであと8日）

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい