第24話
「なぁ有紗さん。女子ってどういう物を貰ったら嬉しいんだ?」
自分で考える前に有紗さんにも聞くことにした。
「うーん。好きな人に貰える物ならなんでも嬉しいわよ」
「そういうものなのか?」
「でもこれは男女関係ないと思うけど。圭人くんも結衣ちゃんからプレゼントもらうと嬉しいでしょ」
「それは確かに嬉しいな」
「そういう事。だから気楽に選びなよ」
「分かった」
有紗さんに相談してよかった。あの人ほんとに色々知ってるから、とても話しやすい。
でも何でもいいって言われてもな。普通に消耗品とかが良いのかな。
それともアクセサリーとかの小物の方が良いのかな。
もうちょっと考えてみるか。まだ誕生日までは一週間くらいはあるからな。
***
「はあ」
「まだ悩んでるのか?」
俺は聡太にまた相談することにした。
「まあ、そうだよ」
「ふうん。なんでも良いと思うけど」
「そのなんでもが悩むんだよ」
「まあ、頑張れよ。最終的に選ぶのはお前だし。お前が選んだものが一番嬉しいだろうしな」
「分かった」
誰に相談しても意外と同じようなことしか返ってこないんだな。
俺が選んだものが1番か……。
なら前結衣に似合いそうな物を選んでみるか。
「いらっしゃいませー」
俺は最初にアクセサリー屋に来てみた。
「何をお探しでしょうか?」
「ああ、えっと誕生日プレゼントを探しに」
「彼女さんですか?」
「はい……。まぁそんなところです」
店員さんの押しが強いため少し引き気味になってしまう。
しかし俺が色々返事すると何処かに行ってしまった。
そして少しすると戻ってきて
「こういうのはどうでしょうか?」
とネックレスを持ってきた。前に結衣が持ってきたのと似ていた。
前にシュシュのほうを選んだしこれを買うのはどうなのかな。
そう思った俺は何も買わずにアクセサリー屋を後にした。
アクセサリーは前に買ったし良いかなとも思ったからだ。
「じゃあ次はここかな」
次に文房具屋にきてみた。シャーペンとかボールペンなら貰って困らないからな。
「うーんこういうのが良いのかな?」
俺は色々なシャーペンを見ていた。最近文房具屋には来ていなかったから、ここまで種類が多いとは思ってなかった。
そして結局ここでも何も買わずに出てしまった。
「はぁーどうしよう」
こんなに考えてプレゼントを選んだ事がなかったのでとても疲れた。
「せっかくの誕生日だし何かあげたいんだけどなぁ」
そう考えていると一つ忘れていた事を思い出した。
「そういえばケーキも買わないといけないじゃん」
誕生日にケーキがないのは悲しいからな。
「でもホールケーキみたいな大きいのは要らないよな。普通にショートケーキみたいなので良いのかな」
また新しい問題が出てきてもう頭がこんがらがってしまった。
でも後一週間だし頑張るぞ!
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