第7話

「伊能君が今朝みたくいつも寝ているので、職員室で正座させられていた時に、突風が吹いて職員室の窓が壊れ、叱っていた先生が大怪我をしたり……女子生徒に猥褻な行為をしようとしていた先生を、職員室の窓から放り投げたり……」


町田灯里さんは、皆んなが響めきを持つ様な新ネタを披露している様だ。

音も無く先生と町田さんと伊能君から、クラスメイト達は距離を取った。

それに気付いた先生は


「だったら放課後、自習室にいらっしゃい」


と強口で言って教壇に戻ると、落ち着いた様子で生徒達を席に戻した。

伊能君は十朱真澄と目が合うと、それは可愛く笑みを浮かべた。

そして同じ様に視線を向けていた町田さんにも、同じ様に微笑んだ。

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