隣の席の女の子が幼馴染で英雄とか言ってくる
師走 葉月
第1話 悠真の場合の入学式①
今日、4月7日はここ如月学園の入学式である。
創立10年とまだできてからあまり時間は経っていないが、既に部活動では全国大会出場などの輝かしい成績を収めてる部活も多いそうだ。
建物も綺麗で最新設備が至る所に設置されており、当分は学校見学だけでも飽きることは無さそうだ。
学校見学時そんな感想を抱いた。
「眠そうだな悠真」
悠真-小鳥遊悠真。茶髪な地毛が特徴的でそれ相応の顔をしているまあまあなイケメン。
彼女がいた事ないのがコンプレックスという贅沢物で、高校で彼女を作ろうと頑張る予定だ。
聞き馴染みのある声がしたので振り返ると見飽きるレベルで見た顔の人がいた。
「おはよ真守。昨日は徹夜で課題してたから、ほとんど寝れてないんだよ」
真守-佐藤真守。悠真とは中学からの付き合いで、帰宅部として一緒にエースを貼ってきてきた。
悠真とは違い髪は黒い。で、そこそこモテる。
「相変わらずだな。最初の印象ってのは結構大事だぜ」
「まあ何とか乗り越えてみせるよ」
手を頭の後ろに組み笑いながらそう言って学校の門をくぐり抜けた。
「校長の話ってのは小中高変わらず全部長いもんだな」
「いや、まじそれな。ほんとに長い。言ってること同じだから俺だけ無限ループしてるかと思ったわ」
「……ごめん。それはちょっと分からないや」
「……いや!そこは分かってくれよ」
「それにしても知ってるやつほとんど居ないよな」
考えが同じだったのか同じように周りを見渡していた真守が思っていたことを言った。
知ってるやつが居ないのは分かってはいた事だが、改めてこうして見てみるとなんとも悲しいものだ。
こうして、昔の友達が居ないことを確認すると中学のままだったら良かったのにとか思ってしまうのは誰もが通る道と先輩から聞いていたが、まさかほんとにそうなるとは。
先輩の言葉や中学での思い出に早くも浸りながら周りを見ていると、
「……あ」
「なんか言ったか?」
「いや、特に何も」
あまりを見渡していると女子と目が合ってしまったそれを結構長々と時間にして約5秒。
秒だと短いが、本人たちにとってその時間は長く感じてしまう。なんだか忘れないので心を落ち着かせもう一度さっきの方を見てみると、相手の女子もこっちを見返してきた。
再び目が会いそしてお互い距離があるのに見つめ合う。
そしてその女子の口が動き何かを言っているように見えたが悠真には分からなかった。
「……」
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