第9話 回想

木馬は幼い記憶 回る景色は淡い色

景色はいつも同じ色 木馬はどんどん色褪せる

景色は留まり 木馬は朽ちた

流れた月日にさらわれた 景色も木馬も帰ってこない

景色を思い出した時 思い出せない木馬に不思議の涙を流す

涙は決して冷たくはない されど暖かいとは限らない

幻視するその場所を そこにあれと ただ願う

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