第16話 今は話したくないと言ったが、

今は話したくないと言ったが、罰が当たって、この連載に休止命令が発せられるかもしれないので、書こう。高校1年の秋に、高校の友達とファミレスで、目玉焼きハンバーグセット、ドリンクバー付きを頼んで、コーラとスプライトの炭酸に酔いしれていたところに、友達の元中の娘が友達に話しかけてきた。そう、その娘が後に彼女になる娘だった。私と話していくうちに、

「すごい、いまどきこんな真面目で一生懸命頑張っている人いるんだね」可愛い顔と優しい声と少し膨らんだ胸と、おっと、いや、もう全てが好きになって、神様がくしゃみをしたその瞬間に私たちは両想いになり、付き合うことになった。

「サッカーを頑張っている幸助君が好き」彼女はそう言った。

それから私は快進撃をとげた。頑張っていたサッカーを超がんばるようになり、彼女が明慶大に行こうと言ってから、入学したての頃は校内で下から数えて10番以内だったのが、高3には上から10番以内に入った。でも、でもだ。私たちはわかれることになった。理由は、私があまりにも彼女をかまわないからというのだ。えっ!?だってサッカーを超頑張ったじゃないか、そう反発したら、

「だって、幸助君がサッカーをしている姿、一度も見たことないし」、、、

アホ。私はアホだった。乙女心なんかまるでわかりゃしなかった。

幸運は、それをキャッチして、相手のことを思って行動することで維持出来るみたいだ。でも、そういうことを知るのは、ずっとずっと後のことだった。

その後、オーバートレーニング症候群みたいになった私は、高3の初めに、サッカー部をやめた。やめてから、激太りをしてしまい、たまに帰ってくる大学生の兄からある日、

「お前、なんか秋元康に似てきたな」真顔で言われて、両方の眼鏡がパリンと割れた。私はくせっけで、当時眼鏡をかけていたから、体が巨大化すると秋元康になるらしいのだ。それも無能の秋元康だ。もう生きるのが嫌になった。

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