嘘とあじさい。



言葉は時々嘘になる 

心は時々嘘をつく 

優しい嘘であって欲しい 

悲しい嘘は不安になるから 


君の癖 

嘘をつくときの癖 

僕をじっと見つめる 

普段は視線合わないのにね 


雨が汚れを流すなら 

涙は何を流すのか 

教えて欲しい 

この涙に理由が欲しいから 


キズナを失って幾月か 

しとしと降る音に耳傾けて 

アジサイの咲く頃を生きている 

嘘でも君の幸せ願いながら 


過去ばかり見ていても 

前に進むことは無いけれど 

過去を亡くした人は 

思い描く世界には行けない 


優しい嘘も悲しい嘘も 

過ぎ去った時間に流されて 

吹き抜ける乾いた風が 

梅雨が終わる事を告げた 


嘘をついてから幾月か 

冴えない過去も大切に抱いて 

小さな雨粒の止む頃に 

空見上げて少し笑った 

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