第2話 Vol.1『苺白書』 〈ショートショート・恋物語〉
彼女が出ていった。もう1ヵ月だ。付き合って3年も経つので、甘えていたのだろうか? それとも彼女のことを、苺の味が好きだと言うのと同じくらい重要さを持たないものと考えていたのだろうか? そんなことはない。それでは彼女にも苺に失礼だ。 LINEは既読スルー、スマホもスルーの日々。 4月の終わり頃、ガラス瓶を煮沸する動画がLINEに送られてきた。 苺の甘い匂いがした。 手土産の「あまおう」は、春を知らせてくれていた。 福岡の実家へ、謝りに行こう。 そして、彼女の手作りジャムを食べよう。
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