第43話 牢獄にて
僕たちが城の中に入ってから、それぞれの役割分担をする事となった。
玄武と勇者山中と超能力者玲子は奴隷の人々を誘導しながら広場で待機する。敵がきたら玄武が片付けるという事になった。
僕は七つの大罪メンバーを探し出す為に、地下牢獄を探し始めた。
本当に色々な囚人たちが居たが、彼等を鑑定するとひどい事をしてきた犯罪者である事が分かるので。そのままにしておいた。
端っこに行くと、そこには7人の美少女達がこちらを見てにこりと微笑んだ。
俺は鍵を透明な腕で破壊する事に成功した。
7人の美少女達はきょとんとしている。
まず彼女達は助けに来てくれた事に感動して、俺様の右腕と左腕が無くなっている事に気付いたらしい。
とても鋭い目つきになった彼女達は、こちらに尋ねるのだ。
その瞳には殺気そのものが宿っていた。
「こっちはこっちで解決したよ、吸収の魔王を倒したらこの赤子が出て着たんだ」
「てっきりリュウケン様のお子様かと」
「無茶苦茶な事は言わないでくれよサリィー」
「あたしと子供を作ってくれてもいいのよ、いつでもいいんだから」
「サリィーがそう言うなら、僕だってお願いしたいのだあああ」
「まったくこれだからおこちゃまは、いいですか、子供を作る時はムードを作るのです。そして巣を掘るのです」
「ルシュフだって子供以前に野生そのものじゃないのさあああ」
「なんですってえええネメその言いようは許しません事よ」
相変わらずのサリィーのツンデレとネメの子供っぽさ、ルシュフのお嬢様口調。
「はわわわわ、これは一大事ですのねーその赤ん坊からものすごい力を感じるのですうううう」
レイディーが恐ろしい事を呟いているが、あながち当たっていなくもない。
「この子は恐らく魔王の転生体、記憶はリセットされているようだから、真っ直ぐに育ててればいい魔王になるさ」
「あらまぁまるでおいら達が母親になるみたいな感じじゃない、母乳でるかしら」
「いやいやゴーナ姉さん母乳はでんでしょう」
「はて、母乳はどうやって出せばいいのでしょう?」
「誰かゴーナ姉さんの暴走を止めてくれええええ」
サキュラの叫び声が上がったのであった。
レイディーもゴーナもサキュラも元気よかった。サキュラは相変わらずミニスカート姿なので、下着がちらほらと見えている。それはそれで心臓に悪いが。
そして最後がベリーであった。
ベリーは幼女体系であるし、いつも寝ているが、皆がパニックになってこっちにやって着ているのに、彼女だけは爆睡していた。
本当に肝っ玉の据わった【怠惰】だと思った。
いつも通りの定位置の背中に乗せると、ボンバー魔王がそこは自分の場所だと主張し始める。
ボンバーは起こった顔をしているが、お腹に指さすと、こくんと納得してくれる。
ボンバー魔王はお腹に包まれ、背中にはベルがいた。
「さて皆よ脱出をする前にお仕置きをしないとなぁ」
全員が雄たけびのような声を上げて答えてくれたのであった。
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牢獄→広場→玉座
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現在、七つの大罪のメンバーと玄武と冥王と勇者と超能力者玲子がいた。
先程の広場では奴隷達が居る。
また捕縛される恐れがないかと思ったが、冥王と玄武が完全に兵士達を排除したそうだ。
それから僕たちは玉座の門の前にやって着ている。
その中には沢山の主要人物がいるのだろう。
扉はがっちりと魔法で締め付けられていた。
その玉座の壁が普通の攻撃では破壊出来ない事を悟ると。
七つの大罪メンバー達がそれぞれの必殺技を使う事に。
【憤怒】のサリィーは爆竜如きを発動する。槍を竜のように爆発させながら操る。
【暴食】のネメは飛翔を発動させ、空からナイフを投げつける。そのナイフは鋭い衝撃波を生み出した。
【傲慢】のルシュフは牙斬獣突を発動する。縦にレイピアを叩きつけ飛翔しながら突き刺す。
【嫉妬】のレイディーは水亀鉄砲を発動する。亀の形をした水の塊を発射させる。
【怠惰】のベリーは舞い上がる旋風を発動する。焔のヌンチャクで旋風の範囲攻撃。
【強欲】のゴーナは無我夢中を発動する。片っ端から攻撃する。
【色欲】のサキュラは無限マジックポイントを発動する。魔法を使いまくる。
七つの大罪のメンバー達が繰り出す必殺技、中には必殺技の手前の技もあるが、使用後動けなくなる技もあるので、彼女達も考えて使った模様だ。
あらゆる攻撃が炸裂する玉座の扉。
まるで城自体が振動しているかのように音が轟いた。
城の奥深くから化物を呼び出してしまうのではないだろうかと思える程の恐怖そのものであった。
七つの攻撃がまるでミサイル級だとしたら、この壁はミサイルをもしのぐ壁となってしまうのか、それともミサイルはしのぎ切る事が出来ないのか。
ただ玉座扉は破壊する事は出来なかったようだ。
煙が吹き上がる中悠然と立ち尽くす玉座の扉。
だがゆっくりとゆっくりとその扉が開かれていく。
それはつまり内部が故障してしまい、扉が開いた。
七つの大罪のメンバー達はそれぞれが感動していたようで、ハイタッチをしていた。
彼らは中に入る。
そこには玉座に座る王様と隣の王妃の玉座にはナナリア妃がいる。
ジスフォード皇太子は顔を引き締めてこちらを見ている。
ケイリア皇女はこちらを見ては顔を隠している。
ネネリア第二皇女はびくびくしているし。
一体この光景は何なのだろう、
なぜこいつらはここまで余裕なのだろうか。
「わしはこれを探していたのじゃ」
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