第16話 街へ復讐の帰還
僕と7人の美少女達は、僕が一番最初に訪れた街にやってきていた。
どうやらこの街の事をルンデウスの街と呼ぶらしい。
門番達は僕達を通す途中で7人の美少女に釘付けになっていた。
僕は苦笑を押し隠しながら、
彼女達に街の食べ物を提供してあげようと思っていた。
だから酒場に向かう道筋、
沢山の人々は、主に男性達は美少女を直視しており、
次になぜへなちょこの僕がリーダーみたくなっているのだと地団駄を踏んでいる奴等ばかりであった。
7人の美少女達は、それぞれの会話に夢中になったり、
街という建物にも夢中になっている。
沢山の人々は彼女達の容姿に夢中になっており、
7人の美少女達は酒場に入るなり、それぞれが歓声を上げている。
1つのテーブルがあったので、7個の椅子に7人揃って座る事に。
酒場の店主がゆっくりとやってきて、
手をこすり合わせてこちらを見ている。
「それでは、お客様、どのような注文を?」
「酒場の定食メニューで、ビールじゃなくてミルクで頼む」
「了解しました」
それから15分と経たずに、やってくる酒場の亭主の後ろには2人の女性店員さんがおり、彼女達が7人の美少女達のご飯を運んでくれたのだ。
「ありがとう、これチップ」
そういって僕は銀貨3枚を1人1枚ずつ配ると、
酒場の店主と女性店員2名は気絶しそうになりつつも、
僕はにこやかに頷き、
女性店員のハートを掴んでしまったようだ。
「うるうる、おいしそう」
暴食のネメが涎を垂らしながら、待てと言われている犬のようにご飯を見つめている。
「皆食べていいですよ」
するとそれぞれが美少女らしからぬ猛スピードでご飯をがっつぎだした。
その光景を見ていた。酒場のお客さん達は、唖然としている。
それでも可愛く見えるのだから、この美少女達は何者だという瞳で見ているのだろう。
「おいしいです。これが魔力以外のご飯ですね、これからは毎日これを食べられるのです、リュウケン、あたしをいつでもどこでも連れまわしていいのですわ」
「安心してサリィーみんなを色々な所に連れまわすから」
「おおお、なんという、奇跡だ。ツンデレでよかった」
「それは微妙だけどね」
「はぐはぐ」
憤怒のサリィーはもはや食べる事しか考えていなかった。
他のメンバーも同じように夢中になりながら、
背中のベリーは怠惰なせいか寝ながら片端から食っている。
すごく器用だと思う、僕の背中にご飯が一粒も落ちていないのは奇跡に近いものを感じる。
みんなが食べ終わると。
次はデザートが運ばれてくる。
デザートは美少女達の舌に超絶の悶絶を食らわせるには十分であった。
「ふわああああ、わたくしこのような食べ物は初めてですのよ、まさしく白いクリームではなくて?」
「それはアイスと呼ぶんだよ」
「そうなのですね、わたくしこの世界に生まれて来て良かった。そして感謝いたしますわリュウケン、わたくしの感謝を受けられる事を光栄に思いなさい」
傲慢のルシュフは大きな胸を張りながらえへんと偉そうな態度を取りつつ。
僕はデザートを食べ始める事にした。
その時だった。
酒場の入り口が開いた。
そこからやってくる人物を見て僕は怒りを、そして爆発ならぬ憤激を思い出していた。
さらに僕は思い出していた。僕がパンツ一枚だという事に。
今までなんだかんだで誤魔化してきたけど、
途中で衣服を着用した記憶がないし、
もしあったとしてもそれは幻です。
今僕は結果的にパンツ一枚だと思われます。
「はわわわ、うちは王子様がパンツ1枚とシャツ1枚なのは、地上の決まりだと思ってました。皆さんは服を着ているではないですか、どうかどうか格好いい衣服をみせてください、はうー」
「いいけどさ、この後、露店で衣服を買おう、みんなはいるか?」
その答えにその場にいる全員が断った。
「いいですかリュウケン殿、おいら達の衣服は普通の衣服ではないのですよ、なので断っておきますのよ」
「了解しました。ゴーナさん」
先程店に入ってきた2人組みの1人が目から離れない、
そいつは僕をゴミダンジョンの入り口に突き落とした奴なのだから、
そいつはシーフだったはず。
その怒りに僕の周りの仲間達が切れ顔になりつつも。
シーフともう1人の男性と共に、愚かにもこちらに近づいてきた。
「そんながきんちょ1人放って置いて、俺達とお茶しない? 美少女ちゃんたち」
「そだよそだよ、沢山の出会いを無駄にしないでさ、そんな辛気臭いが、き?」
その時僕から俺様に変貌していた。
「なるほどなぁ、俺様を地獄に叩き落したメンバーの1人が何をいうかなぁ?」
「おまえ、どうやって崖登ってきた」
「上ったんじゃない、攻略したんだ」
「へ? 嘘だろ、嘘だな嘘だないいか嘘だな」
「俺様の攻撃を一発食らっておくか?」
「嫌だねーシーフとして危機が近づいていると告げてる。逃げさせてもらおうよ」
「逃がすかぼぉけえええええ」
次の瞬間には、入り口に俺様が立っており、
シーフは逃げようとした先に俺様がいるものだから、
何事かと仰天している。
次に彼は断末摩の叫び声を上げると、ナイフを抜きざま。
俺様の腹に突き刺した。
普通ならそこから血が流れてきて、
1人の人間が死ぬはずだ。
だが俺様はびくともせず、
頑丈になっている腹で受け止めて見せた。
ナイフ自体が折れ曲がるのと同時に、
酒場の店主がシーフを背負い投げの容量で叩き落し、
地面に固定し拘束する。
「おめーは法を犯した。街の兵士がお世話するだろう」
「うるさい、お前ら黙れ、俺はすごい奴になるんだ。あんながきんちょにぐちゃぐちゃにやられてたまるかよおおおお」
酒場の店主を弾き飛ばすと、
シーフは木製の壁に走り、
木製の壁を破壊して、そのまま通り過ぎて行く、
そこに人の形をした穴が開いていた。
俺様はぽんぽんと払うと、
白シャツに穴が開いてしまった。
露天に行くかと決意する。
「これはお題ね」
そう言って1銀貨を渡すものだから、店主は真っ青になり、
「あんた本当に何者なんだ?」
「まぁ1つのダンジョンを攻略した物だと思ってくれ」
「それが本当ならすごい事だぞ、あんちゃん」
「それが本当なのだよ、そんなに威張るつもりはないさ、さぁ、皆さん行きましょう」
いつしか俺様は僕モードに切り替わっていた。
「はいですわ、まったく刺されたから死んだと思ったわよ」
「お腹一杯でふ」
「1つ言いますわ、もっとかっこよくやりなさい」
「はわわ、王子様死ぬかと」
「ぐーぐーぐー」
「まぁそう言う事もあるでしょう、それだから人生なのですけどね」
「それにしてもすっごく楽しそうだったねぇ、あれが命を賭けたバトルってやつだねぇい」
その日服屋もパニックになり、
僕の衣服が決まった。
パンツ一着とシャツ一着から全身を軽装鎧に変更した事だ。
色は青と緑という少し変わった装備となっている。
主に服としての機能を果たせる事と、防具としての機能を果たせる事で選ぶ事にした装備だ。
僕は次に向かう場所、それは冒険者ギルドにしていたのだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます