第11話 色欲は魔王を誘惑できず封印される


 その圧力に圧倒された。

 まるで吸血鬼そのものであり、

 吸血と鬼が重なりあって出来た鬼が今目の前にいる。


 ゴーナ姉さんはこちらを見てにこりと頷き。


「後よろしく」

「ちょ! 丸投げですかい」

「それがあなたの役目だと思っていましたが違うのですか?」

「いえおっしゃる通りです」


 口喧嘩でゴーナ姉さんに勝利する事が出来た奴はある意味すごい人物だと思うよ。

 

 突如黒い塊として飛来してきた巨大な翼。

 そこには牙をさらなる長さに引き延ばして、

 俺様の首に噛みつこうとしている。


 吸血鬼に噛まれた場合どうなるのか、

 俺様には理解できないが、


 そもそも今の彼女は吸血鬼なのだろうか?

 あの牙があるという事は吸血鬼なのだろうけど、

 だけど何かが違う気がしていた。


 そして俺様は瞬足のスピードでこちらに何度も接近戦をしてくる。

 サキュラと呼ばれた色欲を観察する事に。


――――――――――――――

サキュモデウス:レベル????

――――――――――――――


 やはりレベルは表記されず、 

 モンスターモードでは、サキュモデウスという事になっている。

 つまりサキュバスと何かを掛け合わせた状態のようだ。


 サキュバスという事は、

 精力を奪うという事だろうか?

 でも俺様こう見えて。


「童貞なんだけどなぁ」


 その呟きを聞いた目の前の正気を失っているサキュモデウスは、びくりと反応し、

 後ろでは美女達が顔を真っ赤にしている事が予想付きそうで怖いのだ。



「うるさいうるさいなぁ、いつまであそこに閉じ込めて置くつもりだ。いいか、あちしは閉じ込められないぞ、クソ魔王がああああ」


「俺様は魔王ではないのですが?」

「おめーも魔王だ。すべて魔王だ。誰が魔王だあちしが魔王だ。もはや意味不明だ。もはや魔王だ」


「あのー100年間あそこに縛られたとは察するが、それを俺様にぶつけた所で何も解決しないぞ」

「うるさい少年だなぁ、ああ童貞だからおいしく頂くぞおおお」


「それすごいやばいセリフだよ? それとも俺様に頂かれるかあああああ」


 俺様のすごい剣幕に、なぜかサキュモデウスさんは顔を真っ赤にして、もじもじしている。


「あの、え? どゆこと? ちょでえええ、えええええ」


「お願いします」


「お願いされても困るわ、後ろの6人の殺意が俺様にぶち当てられているぞ」


「だから処女を奪ってください」


「ちょまて、がやあああああ、た、助けてくれえええええ」


 後ろからやってきた6名の美女達にフルボッコされました。

 ちなみにサキュラさんは僕に惚れた時点でテイム完了してしまったようだ。

 世の中何が起きるか分からないね、

 ぼろぼろになりながら、

 本当の敵は近くにいました。

 ですがそんな事は気にせず。

 待ちに待ったステータス情報を見ようと思います。


 6人には色々と説得して男土下座を見せました。その時に数名の美女の下着が見えてしまい、

 またフルボッコされました。


 そのあと、また男土下座をして目をつぶったら、立ち上がった瞬間スカートの中に入り、

 フルボッコされました。あれは死にます。

 とゆうか俺様らしくねーぜとか思っていると、

 沢山の美女たちが1名増えてこちらを睨んでいます。


「いえサキュラちゃん、あんたが原因だからねぇええええ」

「ふんだ。血を飲ませて、お腹空いた」


「ちょええええ」


 俺様は突如血を吸われたのであった。

 美味しく頂かれました。

 

 ちなみに彼女の本職であるサキュモデウスの姿と吸血族になる姿はあまり変わらない、

 ただしサキュモデウスの方は黒い翼がでかいのだが、

 吸血族になった時は、翼が小さくなり、

 牙も小さくなる。さらに俊敏に動けるようになるみたいだ。

 

 そんな感じで、俊敏に仕留められました。


 俺様モードから僕モードに移行しつつも、

 僕は冷静沈着に、 

 まずは周りのステータスから把握する事とした。



====七つの大罪ステータス====

憤怒 サリィー・リリ 人間族

職業 サタンドラゴン

サブ 槍術師

レベル 8776

攻撃力6766

防御力3221

素早さ8877

器用さ9888

知力 25


スキル

【爆発突き】:爆発しながら突き刺す

【爆竜如き】:槍を竜のように爆発させながら操る

【暴発の歩み】:歩いた後の場所が爆発して行く

=====================

暴食 ネメ ドワーフ族

職業 ベルゼケルベロス

サブ トレジャーハンター

レベル8554

攻撃力7222

防御力7777

素早さ6754

器用さ2500

知力 16


スキル 

【捕食】:食べたものの力を得る

【暴飲暴食】:食べまくると怪我治癒

【飛翔】:高くジャンプする事が出来る

【鉄壁の壁】:完全なる防御

=====================

傲慢 ルシュフ 天空族

職業 ファルシグリフォン

サブ 細剣使い

レベル8998

攻撃力7544

防御力7200

素早さ9887

器用さ9766

知力 4588


スキル

【牙斬獣突】:縦にレイピアで叩きつけ飛翔しながら突き刺す

【傲慢の癒し】:怪我や病気を治療する魔法

【祈り神の祝福】:状態異常の治癒

======================

嫉妬 レイディー 魚人族

職業 マーメイタン

サブ 水賢者

レベル7898

攻撃力3342

防御力2333

素早さ1544

器用さ7866

知力 11234


スキル

【水獅子舞】:水の獅子を操る事が出来る

【水亀鉄砲】:亀の形をした水の塊を発射、岩をも砕ける

【水召喚】:飲み水を召喚できる

======================

怠惰 ベリー 小人族

職業 ベルフェニックス

サブ 回復術師(炎で回復)

レベル6679

攻撃力2543

防御力2435

素早さ9889

器用さ3455

知力 11233


スキル

【赤い焔の回復】:少量の回復

【青い焔の回復】:全ての回復、復元、状態異常回復、呪い回復

【舞い上る旋風】:焔のヌンチャクで旋風の範囲攻撃

======================

強欲 ゴーナ ゴブリン族

職業 ゴブクイーン

サブ 僧侶

レベル9788

攻撃力9888

防御力9888

素早さ1500

器用さ7676

知力 15


スキル

【無我夢中】:片っ端から攻撃する

【前武器達人】:すべての武器を使える

【必殺連射】:あらゆる武器の必殺を繰り出す。使用後は5分間動けない

=====================

色欲 サキュラ 吸血族

職業 サキュモデウス

サブ 全能魔女

レベル9999

攻撃力2111

防御力1211

素早さ11232

器用さ2133

知力 16756


スキル

【全属性魔法使用可能】:全ての魔法を使える

【無限マジックポイント】:無限に魔法を使える

========================


 やはり僕は感じていた通りの感覚を感じていた。

 それは圧倒的なレベル差だ。

 次に彼女達の高見に達する事が出来るのか?


 今まではほぼまぐれに近い事が起き、僕のレベルより遥かに高いボスモンスター達を仲間にしてきた。

 七つの大罪と呼ばれる伝説級と呼ばれると思われる彼女等を仲間にしたのだ。

 その時点であの元仲間達を見返す事は出来るだろう。


 だが、ここで僕が強くなっていないと、

 お荷物は僕自身になるのだ。


 僕はゆっくりと恐怖を感じながら、

 7人の美女達達はぎゅっと両手を握りしめてこちらを応援してくれる。

 僕は右腕を直視すると、鑑定眼鏡を両目に着けた。


 その時、僕と俺様の世界はめちゃくちゃ広がったのだ。

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