第22話 約束の生徒会
生徒会お茶入れ係は走っていた。彼女は住宅街が立ち並ぶ迷路エリアを必死に駆け抜けていた。
ペイント弾の雨をかわしながら。
「追え。生徒会メンバーだ」
1年4組は迷路エリアで生徒会メンバーのお茶入れ係を襲っている。
「出席番号1番から10番は右に、11番から20番は左。残りの奴はこのまま進め」
1年4組クラス委員長の指示に従い、1年4組はお茶入れ係を挟み撃ちにしようとする。
だが、なぜか右に行った部隊の方向から悲鳴が聞こえる。左の部隊も同様だ。
「委員長。嫌な予感がします」
「安心しろ。この先は行き止まりだ」
忍者服を着た委員長の言葉通り、お茶入れ係の行く先には巨大な時計台があった。
委員長はペイントナイフを右手に持ち、時計台に背中をこすり合わせているお茶入れ係にペイントナイフを刺す。が、
「そこまでだ」
委員長のナイフは現れた生徒会メンバーによって弾かれた。
「月島!?」
「おー。1年4組クラス委員長の
冷徹に放たれたその言葉は、その場にいた者を凍りつかせる。
「そういえば女委員長の方は休みだったな」
「なぜ、なぜ裏切る?」
四影は背中の腰に装着しているペイント銃を取り出しながら、月島に聞いた。
「生徒会メンバーはな約束で結ばれているから。あの時かわした約束で」
月島の言葉を聞くと、お茶入れ係は微笑みを見せる。
「生徒会なら、死ね」
四影はペイント手裏剣を月島に向け投げるが、月島はペイントナイフでペイント手裏剣を弾いた。
四影の背後から、鬼の面を被った目良がペイント刀で斬りかかる。
「く、そっ」
四影、脱落。
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