ノートのすみか

Lie街

心象風景

君の心が落ちていった水面

やがて船が到達し港になった

それはとても残念なことだ

僕はその孤独で救いのない水面が好きだった

けれども、活気で溢れてしまっては

君の心も浮かばれないだろう


枯れた花みたいだ


枯らしてしまった華みたいだ


人体模型の商人は

ギチギチと笑う

君の心を下敷きにした船の上で

いつまでも いつでも

ギチギチと笑う

その度空はキラキラと光って

誤魔化すように花火は上がる


君が好んだ静寂は

君が好んだ虫の音は

君が好んだ葉の音は

もう帰らない

儲からない

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