第31話  スキル検証結果と今後の話

俺は一通りスキル検証を終えて生徒会メンバー達と合流する。各々調べていたスキルの結果を俺に報告してくれた。その結果が以下の通りだ。


1.付与魔法や補助魔法を発動したら持続時間は術者のMPが切れるまで発動し続ける

2.同じ系統のスキルは一度に一回仕掛けられないが、他のスキルの重ね掛けは可能

3.スキルを発動するには体力だけ必要となるが魔法スキルの場合、MPも消費される

4.スキル発動時に正確な技のイメージと理解力で発動するとスキルの威力が変わる

5.それなりの時間が経てば周囲の魔素を自動的に取り込んで魔力や体力を回復させる事ができる


などなど様々な検証ができた。やはり魔法は想像力や理解力が大事になってくる様だ。理解力とはその魔法スキルの言葉の意味を理解して想像する事で威力が通常の3割くらいの違いや魔力消費が違ってくる様だ。異世界にいた時の概念とは異なっている。俺がいた異世界では魔力量が全てであり、消費魔力もスキルレベルによって異なると考えられていた。なので誰も魔法の詠唱の意味など理解していなかったし想像しながら魔法など使っていなかっただろう。検証が終わってひと段落していたら茜ちゃんが笑顔で「これでだいぶ、スキルの使い方や消費問題が解決したね。それにモンスターとも戦いやすくはなるだろうね」と話しかけてくる。


「そうだね。検証したからお互いのスキルも確認出来たし、これでレベル上げなんかもスムーズに行えるだろうね。今すぐにでも急いで戦って上げる必要はないからまずは安全な拠点をまず探してからレベル上げになるだろうけどね」と俺が答える。


「あの、逢坂さん。余裕があったらでいいですけど一度私たちの家に戻ってお父さんやお母さんの安否を確認したいんですけど、いいかな?」と彩ちゃんが聞いてくる。


「ああ、そうだったね。オークキングや過激派達のことばかり考えていたからみんなのご両親のことすっかり提案することを忘れていたよ、ごめんね。警察署の方に移動するときにでも周囲の事を調べてみようと思ってるよ。きっと市役所とかどこか大きな所に避難をしているとは思うけど一緒に探してみよう。みんなはどこの地区に住んでるのかな?」


「私たちは豊島区から電車で通っているよ~」と茜ちゃんが笑顔を振りまく。


「僕は渋谷区ですね」と真面目な顔で五十嵐君が答える


「私は港区になりますが、最後に探して頂いて大丈夫です。2人とも国会議員ですのでシェルターに避難しているか武装してモンスター達と戦っていると思いますので」と上品に笑顔を振りまいて答える涼宮さん。個人でモンスターと戦うとかすごいな……国会議員てそんな武装持ってるもんだっけ?


とにかく今は屋上に避難している人達を連れて駅前にある警察署に向けて行動しようかね。

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