第7 heart
二人の鼓動はようやくひとつになり、持たぬはずの刃を突き立てた。そうするしか無かった。
雨が額にあたる、青天の霹靂。その時に運命は決まった。
この刃を不整脈に突き立てた。君がいない世界で息をするために。
その時、私は私になった。
叶わない望みを放棄することの出来ない呪いを払うため、海に身を捧げる。
鼓動が遠ざかる、呼吸が塞がれる。無限の苦しみと永遠の命に辟易する。
かつての思い出は水面下に沈んでいく。自身の鼓動以外届かない場所に行ってしまう。
そんな世界へ、斜陽の世界へ。
『ごめん気にしないで、いい所でしょ、僕も気に入ってたんだ。』
もう少しだけ、届かない心臓に。月に手を伸ばそうかな。
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