胡蝶の夢

雨模様の霧の朝

瞳の奥にまで鋭い針は突き刺され

続く脳まで痛み出す


次第にねじ込まれていく銀の針

その痛みに耐え切れず床に倒れ臥し

そのまま針で縫い留められる

動けぬわたしは腐った胡蝶


夢の中で花に舞い

夢の中で愛に朽ち


ただ見上げる灰色の空からは

まだ雨は降り出さず

故に生殺しのような頭の痛み

自力では抜けない銀の針


動けぬわたしは腐った胡蝶。

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