化学式の詩

「世界はメタファーだ」って、何かの小説で言っていた。


だとしたら、僕の愛は一体なんだったんだろう?


早朝の霧雨? リンスインシャンプー? 小さな香水?

なんでもいいや。世界はメタファーなんだから。


小さな鉢に住んでる金魚だって立派に恋をするんだから、やっぱり愛はH2Oなんじゃないかな。


愛はH2Oで、悲しみはNaCl。


僕の愛で全部ドロドロに溶けてしまった君のメタファーは、きっとわたがしだ。

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